本展に所蔵作品を出展している、フランスのコレクターたち。展示室では、彼らの生活している空間をイメージして再現した展示が人気を呼んでいます。そこで森美術館では、彼らの現代アートに対する思いとその視点を、3つの質問で探ってみました。第1回は、ギャラリーを経営しているジェローム&エマニュエル・ノワルモン夫妻の登場です。
©Bettina Rheims.
■Profile
パリを拠点に活動。ギャラリー経営のほか、世界中のアートギャラリーや美術館で展覧会を企画している。
A.私たちは現代美術のギャラリーを経営しています。パリを拠点に、ヴァレリー・ベラン、ジョージ・コンド、クロディーヌ・ドレ、ファブリス・イベール、ジェフ・クーンズ、デヴィッド・マック、シリン・ネシャット、A.Rペンク、ピエール&ジル、ベッティナ・ランスといったアーティストを取り扱っています。
ギャラリーでは、カタログや書籍を発行したり、アーティストについての映像をプロデュースしています。また、アーティストが、大型立体作品だけでなく映像作品を制作するのを手助けする他、世界中のアートギャラリーや美術館で展覧会を企画しています。
A.アートの収集は、子どもの次に私たちの生き甲斐であり、何よりも情熱だからです。私たちは、自分勝手な楽しみのためにアートを収集せず、家族や親しい友人たちとわかちあい、現代美術のアーティストの創作を理解するためにアートをコレクションしています。
アートは生活そのものであり、現代美術は私たちの時代や関心を映し出しているものです。それが、他者や異文化間の違いを理解し、私たちの人生に意味をもたらします。それこそが、アートを収集する理由です。
A.私たち自身、現代アートのギャラリストで、特定のアーティストを取り扱っていますが、、私たちは異なる文化や時代の作品を収集しています。
私たちのギャラリーで発表し、作品をコレクションしているアーティストに限らず、ミケル・バルセロや、キャディー・ノーランド、そして素晴らしいデザイナーであるマーティン・ツェケリーなどには常に注目しています。
■「フレンチ・ウィンドウ展」に出展した所属作品
《Untitled, from the series Modeles II》
2006
Courtesy: Galerie Jérôme de Noirmont, Paris
<関連リンク>
・フレンチ・ウィンドウ展 魅力的なコレクターたちをご紹介します。
File01. ジェローム&エマニュエル・ノワルモン夫妻
File02. アレックス&グレタ・ファンデン・ベルグ夫妻
File03. ミシェル・ポワトヴァン
File04. ジル・フックス
・フレンチ・ウィンドウ展 アーティストに聞きました。「あなたにとって、マルセル・デュシャンとは?」
File01. マチュー・メルシエ
File02. ピエール・アルドゥヴァン
File03. トーマス・ヒルシュホーン
File04. カミーユ・アンロ
File05. クロード・クロスキー
File06. ヴァレリー・ベラン
File07. フィリップ・マヨー
・「フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線」
・森美術館flickr(フリッカー)
展示風景「フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線」
展示風景「フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線」(2)