2010年8月27日(金)

吉岡徳仁、篠田太郎、栗林 隆の素顔に直撃!

現在公開中の「ネイチャー・センス展」。その開幕直前に、追い込み準備中の緊迫した会場内に潜入し、作家にインタビューを敢行しました。取材内容は、彼らの作品制作に対する姿勢や、それぞれが持っている自然観、そして来館者に向けてのメッセージ。今回は、取材時に垣間見た作家たちの素顔やエピソードを、映像とともにご紹介します。

※映像は、森美術館公式ウェブサイトの「音声・動画コンテンツ」でもご覧いただけます。

吉岡徳仁
高さ6m幅14mの巨大な空間に約300kgの羽毛を舞い上がらせる、というインスタレーションに挑戦した吉岡徳仁さん。用意した羽毛を展示空間にどれだけ入れるかや、羽毛を舞い上がらせるためのファン(扇風機)の位置や連動するタイミング、そして風量や風向きなどを念入りに微調整。どのような状況でも冷静沈着な様子の吉岡さんは、細かな指示をスタッフの方たちに出した後、インタビューに応じてくれました。撮影に選んだ場所は、スペースシャトルや天体望遠鏡のレンズにも使われる特殊光学ガラスの作品《ウォーターフォール》の置いてある静かな空間でした。
 

篠田太郎
設営現場のいろいろな場所に現れていた篠田さん。吉岡さんや栗林さんの作品を度々覗いては、その空間を誰よりも楽しんでいるようでした。作品《GINGA》の準備では、天井から落ちる水滴の量の微妙な調整を、スタッフと試行錯誤している様子も見られましたが、困っているというよりは、むしろ楽しそうな様子。インタビュー用の動画撮影は、ちょうど音声ガイドのためにセッティングされていた収録現場で実施しました。女性スタッフ4人に篠田さんが一人。しかも、静かな会議室だったので少々居心地が悪かったのでは・・・と心配しましたが、とても穏やかな表情を浮かべながら、一つ一つの質問に対して丁寧に答えてくれました。
 

栗林隆
今回最もたくさんのスタッフを引き連れて、設営を行っていた栗林隆さん。ご自身が教鞭をとっている大学の学生さんたちが、展示のお手伝いをしていました。インタビューの準備を進めているうちに、少々緊張した面持ちになった栗林さん。しかし、今回メイキング映像制作のため、いつも彼に密着していたカメラマンの志津野雷さんが登場すると、一気にリラックスモードになりました。雷さんが「よかったら僕のカメラで撮ろうか」と提案してくれ、今回は栗林さん、雷さんのスペシャルコラボレーションに!インタビューでは、作品制作についてだけでなく、栗林さんが長崎で過ごした子ども時代のエピソードなども伺うことができました。さて、彼はどんな遊びをして育ったのでしょうか。
 

<関連リンク>
・連載インタビュー:ネイチャー・センス展を目前に(全4回)
第1回 日本の自然観を再考し、日本固有の文化を紐解く
第2回 「自然(しぜん)から「自然(じねん)」へ
第3回 「作家が紡ぎ出す、抽象化された自然のインスタレーション
第4回 「ネイチャー•センス」喚起!見えてくる日本のカタチ

「ネイチャー・センス展: 吉岡徳仁、篠田太郎、栗林 隆
 日本の自然知覚力を考える3人のインスタレーション」

 会期:2010年7月24日(土)~11月7日(日)

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