毎年恒例のイベント、森ビル主催の「六本木ヒルズ アートのヒミツ探検ツアー」が8月12日と13日の2日間にわたり合計4回開催されました。街づくりにどうしてアートが必要なのかを、森美術館の舞台裏などを探検しながら学べるこのツアーは、「ヒルズ街育プロジェクト」の一環として開催しています。今年も100組を超える応募の中から選ばれた、35組83名の親子が参加しました。
ツアーは、六本木ヒルズでひときわ目を引く巨大な蜘蛛のオブジェ《ママン》を例に六本木ヒルズの中にある建物やパブリックアートが示すアートの多様性に触れるところからスタート。続いて、レクチャーで街づくりにどうしてアートが欠かせないのかを学び、東京の都市部を一望できる都市模型を見学しました。後半は開催中の「ネイチャー・センス展」を見ながら、この展覧会のみどころのほかに、美術館とはどんな場所か、どのような仕事があるのかなどの説明を聞きました。
六本木ヒルズの14階では、壁面一杯に広がる50周年広告を見ながら、ヴァーティカルガーデンシティについて学び、六本木ヒルズ開発の経緯、アークヒルズのルーフガーデン、そして、森美術館などを例に、それぞれの建物がどんな役割をしているのかを分かりやすく解説しました。文化・芸術についての説明では、特に解説者の「アートのない街は、いわば食べ物の入っていない冷蔵庫のようなもの」という例えに、参加者はみんな大笑いで納得の様子でした。
53階では、美術館とはどのような施設なのかを、子ども向けのワークショップを日頃から担当している森美術館のエデュケーターが解説。現在開催中の「ネイチャー・センス展」を鑑賞しながら、現代美術や美術館についての理解を深めてもらいました。
最後は美術品などを運搬する巨大な専用エレベータを見学しました。めったに公開することのない舞台裏に、お子さんだけでなく、そのご両親からも驚きの声や質問が相次ぎ、今回のツアーも幕を閉じました。
当日の模様は下記記事でもご覧いただけますので、ぜひのぞいてみてください。
<関連リンク>
・六本木ヒルズ アートのヒミツ探検ツアー
・「ネイチャー・センス展: 吉岡徳仁、篠田太郎、栗林 隆
日本の自然知覚力を考える3人のインスタレーション」
会期:2010年7月24日(土)~11月7日(日)