8つのセクションでウォーホルのすべてを楽しんでいただける本展。セクション5&6では、1970~80年代に「ビジネス・アーティスト」として地位を築いたウォーホルがシルクスクリーンで制作した作品のほか、多岐に渡る制作活動を紹介します。
セクション 5.
1970年~80年代I:ビジネス・アートとセレブリティ
商業デザイナーからファイン・アーティストへの転身を図ったウォーホルは、70年代に入ると「ビジネス・アートは、ファイン・アート(美術)の次にくる段階だ」と確信し、「ビジネス・アーティスト」としての地位を築きました。特にシルクスクリーンで制作された「注文肖像画」シリーズは、当時すでに高額になっていたウォーホルの絵画と比べると、比較的手頃な値段で発注できたこともあり、アメリカの映画スターや財界の有名人、ミュージシャンなどから驚異的な数の注文を受けました。当時人気を博したナイトクラブ「スタジオ54」などで有名人たちとの交流を重ね、一躍ニューヨークの社交界の花形となったこの時代は、ウォーホルが名声とグラマーを追求した時代だったと言えます。
セクション 6.
1970年~80年代II:多様化と反復
世界的なアーティストとしての名声を手に入れたウォーホルは、70年代から80年代にかけて、より広範囲な制作活動を行うようになります。ポピュラーカルチャーを題材とする雑誌『インタビュー』の出版、「アンディ・ウォーホルTV」などのテレビ番組の制作を手掛けたのもこの時期です。また、ジャン=ミシェル・バスキアやキース・へリングといったアーティスト達との共同制作を行ったほか、絵画の主題も政治的なものや社会問題から抽象的なイメージに到るまで、多岐にわたりました。また再び、大量消費社会を象徴する企業のロゴや広告を主題としたシリーズも手がけました。
本展のみどころはこちらのページでもご紹介しています。ぜひご覧ください!
http://www.mori.art.museum/contents/andy_warhol/highlight/index.html
<関連リンク>
・森美術館10周年記念展「アンディ・ウォーホル展:永遠の15分」
会期:2014年2月1日(土)-5月6日(火・休)
「アンディ・ウォーホル展:永遠の15分」を大解剖!
・セクション紹介(1)
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