高田冬彦は、宗教、神話、おとぎ話、ジェンダー、トラウマ、性、BL(ボーイズ・ラブ)などさまざまなテーマを扱いながら、ポップでユーモアのある、時折エロティックな映像作品を発表してきました。人間社会の普遍的なテーマを独自に分析、批評し、誇張した高田の作品群は、荒唐無稽に見えながら、緻密に構成されています。それゆえ、ユーモラスでありながら、さまざまな問題提起をはらんだある種のカリカチュアとなっています。特に、現代社会において再考が求められている男らしさや女らしさの定義に対する批評性は顕著だといえるでしょう。
本プログラムでは、2007年から2019年までの11作品を一挙に紹介することで、高田の映像作品の多彩な魅力に迫ります。
上映作品
1 《Dream Catcher》 2018/2019年 5分25秒
2 《牧神の午後》 2015-2016年 5分27秒
3 《Love Phantom》 2017年 1分
4 《無垢の歌|健康な愛》 2019年 5分36秒
5 《偉い石プロジェクト》 2007年- 8分9秒
6 《JAPAN ERECTION》 2010年 2分7秒
7 《WE ARE THE WOMEN》 2013/2019年 8分47秒
8 《MANY CLASSIC MOMENTS》 2011年 3分17秒
9 《富士山のある部屋》 2012/2019年 2分7秒
10 《LOVE EXERCISE》 2013/2019年 9分8秒
11 《新しい性器のためのエクササイズ:#1 ホタル、#2 のびのびカルバン、#3 しぼんでいくボール》 2019年 5分20秒
※当プログラムは約1時間で、毎時00分から上映を開始いたします。(火曜日は17:00に閉館のため、16:00が最終上映となります)
※ラーニング・プログラム等実施のため、「MAMスクリーン」の上映のない時間帯があります。詳細はこちら。
高田冬彦
1987年広島生まれ、千葉在住。Art Center Ongoing(東京、2012、2014、2017年)、児玉画廊(京都、2013年/東京、2016年)で個展を開催。「メメント・モリ~愛と死を見つめて~」白金アートコンプレックス(東京、2013年)、「MOTアニュアル2016 キセイノセイキ」東京都現代美術館、「Bodyscapes: new film and video from Japan」ロイヤル・カレッジ・オブ・アート他(ロンドン他、2018-2019年)などに参加。