《砂のゲルニカ》は、ピカソの《ゲルニカ》を砂絵で再生したものです。
2014年11月16日(日)、観客がひとりずつ作品の上を順番に歩き、その後、作家とアシスタントが表面を掃いて砂絵のイメージを転換するパフォーマンスを行いました。
1964年、台中(台湾)生まれ。現在ニューヨークを拠点に活動。1997年、イェール大学大学院美術学部にて修士号取得(彫刻専攻)。見知らぬ他人同士がそれぞれ信頼、親密さ、自己認識などの意味を探ることを目的とした参加型のインスタレーションと、作家と観客が一対一で食事、睡眠、会話などの行為を共にするというイベント的な作品の両方で知られる。これらのプロジェクトは人間の日々の交流に基づき、結果に制約はなく参加者によっても形が変わる。同様、展示期間中に、インスタレーション作品も変貌し続ける。
個展にホイットニー美術館(1998年)、ニューヨーク近代美術館(2003年)、ロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)(2004年)など。国際展にヴェネチア・ビエンナーレ(2003年)、リヨン・ビエンナーレ(2009年)、アジア・パシフィック・トリエンナーレ(1999年)など多数。
Section 1 関係性、つながり、あいだについて考える
最初のセクションでは、周囲の人や環境との関係性、宇宙の大いなる動きと自分の身体との関係、連綿と続く歴史など、「関係性」、「つながり」、「あいだ」に意識を向けます。
Section 2 歩く、食べる、眠る—日々の営みを再考する
あらゆるものは変わり続ける、ゆえに「いま、ここ」を重視する仏教的な考え方を起点に、「歩く」、「食べる」、「眠る」など、平凡な毎日の営みをあらためて考えます。
Section 3 パーソナルな記憶から歴史、文化、社会のつながりを考える
リー・ミンウェイやプロジェクトへ参加する方々の個人的な記憶や体験を通して、日本と台湾の関係、社会の大きな変化や歴史に残る出来事が、個人にもたらす影響や関係について考えます。また、パーソナルな記憶の喚起といった観点から、日本で学んだ彼の祖父母の写真をはじめとするリーの家族写真も展示します。
「『関係性』を考えるための作品」のセクション
リー・ミンウェイの制作活動における重要なキーワードである「つながり」や「関係性」を再考すべく、また制作の背景にある文脈を読み解くべく、11人のアーティスト、宗教家、思想家の作品や言葉も併せて紹介します。