『HILLS LIFE』最新号(2013年1月1日発行)の会田誠特集では、5人のご意見番がコメントを寄せています。当ブログでもその内容を5回に分けてご紹介!
今回は、エッセイスト、漫画家として活躍をされている辛酸なめ子氏が登場です。
辛酸なめ子氏にとって「会田誠とは何者ですか?」
「会田誠さんは美少女を神格化する。その清楚系美少女を見ていると、汚れた自分を反省し、心が洗われます」
辛酸なめ子
東京生まれ、埼玉育ち。セレブやアイドルからOLの生態まで、さまざまな事象を独自の視点で分析。近著に『サバイバル女道』、『辛酸なめ子の現代社会学』、『厄除開運人生』など。
会田さんの描く美少女は、盆栽になったり、食べ物になったり、さまざまな姿に変身します。そして、それは会田さんが美少女を神格化しているからだと思います。《滝の絵》では、無邪気に戯れる少女たちが自然の一部として描かれています。でも、現実のこの年頃の少女はもっと意地悪だと思います。会田さんの理想である清楚系美少女を見ていると、汚れた自分を反省し、心が洗われます。『駄作の中にだけ俺がいる』というドキュメンタリー映画で、会田さんは芸術も人を気持ちよくさせるサービスだと言っていましたが、会田作品は、笑いであったり興奮だったり、驚きだったりさまざまな感情を呼び起こします。瞑想中のような《考えない人》を見ていると、不安の多い今の世の中で、余計なことを考えず無我の境地に至るのが一番良いように思えてきました。(談)
《滝の絵》
2007-10年
国立国際美術館蔵、大阪
Courtesy: Mizuma Art Gallery
■『HILLS LIFE』 配布場所
今回の記事が掲載された『HILLS LIFE』は、六本木ヒルズ、表参道ヒルズ、アークヒルズ、愛宕グリーンヒルズに設置のラックにて無料配布中。
WEBサイトでも閲覧可能です。
http://www.roppongihills.com/hillslife/
<関連リンク>
・会田誠とは何者か?"天才"の正体を探る!
第1回 大宮エリー 編
第2回 辛酸なめ子 編
・「会田誠展:天才でごめんなさい」
2012年11月17日(土)-2013年3月31日(日)
・Web Magazine ハニカム
「MAKOTO AIDA:初の大規模個展を控えた、美術家・会田誠の挑戦」