2011年11月15日(火)

「メタボリズム」ってなあに? 「メタボリズムの未来都市展」 ブログ上 バーチャル鑑賞ツアー(1)

これから4回にわたって、知っておくともっと本展が楽しめる情報を集め、ブログでバーチャル鑑賞ツアーを行います。第1回は、展覧会のタイトルにもある「メタボリズム」という言葉についての解説です。どうぞお楽しみください!
 


「メタボリズムの未来都市展」ビジュアル
菊竹清訓《エコポリス》
1990年頃/2011年(コラージュ)
画像提供:菊竹清訓
デジタル・レタッチ:萩原 慶

「メタボリズム」とは、皆さんがご存じの生活習慣病、メタボリック症候群と同じ「新陳代謝」を意味する生物学用語です。今から50年前の1960年、戦後の復興期が終わり、高度経済成長の時期へ向かった時代に、日本から発信された建築運動です。社会や環境の変化に合わせて、建築や都市も新陳代謝をしながら変化していくべきだとの理念に基づき、この名が付けられました。

実現に至らず、計画案だけで終わったものもたくさん展示されています。実現されたものはプロジェクト解説パネルに「実現シール」が貼ってあります。意外と大胆な計画案も実現していますので、実際に鑑賞になる際は注目してみてください。


菊竹清訓《層構造モジュール》
1972年/2011年(コラージュ)
画像提供:菊竹清訓
デジタル・レタッチ:萩原 慶

ポスター・ちらしのメインビジュアルに使用した作品は、菊竹清訓の《エコポリス》です。集合住宅の模型写真をコラージュしたもので、1990年頃に制作されました。車で自宅の前まで行くことができる超高層住宅や、部品化されたパーツを組み立てて空中に人工の土地をつくり、その上に自由に家を建てることが可能なシステムなど実験的な都市モデルの数々を提案しています。本展のメインビジュアルは、もともと白黒だった菊竹清訓のコラージュにデジタル彩色を施したものです。

<関連リンク>

・「メタボリズムの未来都市展」バーチャル鑑賞ツアー
(1)「メタボリズム」ってなあに
(2)「Sec 1メタボリズムの誕生」では《広島ピースセンター》《農村都市計画》が見どころ!
(3)「Sec 2メタボリズムの時代」では《中銀カプセルタワー》に注目!
(4)「Sec 3:空間から環境へ」では《大阪万博》を。「Sec 4:グローバル・メタボリズム」では《スコピエ都心部再建計画》をチェック!

「メタボリズムの未来都市展:戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン」
会期:2011年9月17日(土)~2012年1月15日(日)

展示風景「メタボリズムの未来都市展:戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン」

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