「シアスター・ゲイツ展」鑑賞のポイント4:《ドリス様式神殿のためのブラック・ベッセル(黒い器)》
2024.7.16(火)
陶芸を制作してきたシアスター・ゲイツは、魂の入れ物としての器、そして土を用いた造形の可能性を探求してきました。「ブラックネス」のセクションに展示されている「ブラック・ベッセル(黒い器)」シリーズの黒い器には、アメリカの黒人陶芸から、アフリカ、日本、朝鮮、中国の陶芸を思わせる、いくつもの要素が重ねられています。
何日もかけて焼成する過程で、灰と炎が果たす錬金術的な役割を目立たせています。本作の焼成に使用された穴窯は、薪を燃料とし、薪の灰が釉薬のように陶器の表面を変化させることで独特の表情を生み出します。
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