展覧会

MAMコレクション017:さわひらき

2023.10.18(水)~ 2024.3.31(日)

さわひらき(1977年石川県生まれ、ロンドン在住)は、キャリア初期から深層心理や夢、また記憶の領域に強い関心を抱いており、これまで現実と虚構が織りなす幻想的な映像作品を国内外の展覧会で発表しています。複数の映像を使ったマルチスクリーンによって巧みに構成された展示空間は、視覚的に鑑賞者を魅了しながら自身の身体性を意識させるものであり、人々の記憶と感情と感覚が絡みあう豊かな内的世界を表現します。

「MAMコレクション017」では、6チャンネルの映像インスタレーション作品《hako》(2007年)を紹介します。本作のタイトルである「はこ」は、心理療法の技法である箱庭療法に由来します。箱庭療法では、患者が自由にミニチュアや玩具を砂箱に配置することで、言葉では説明できない心の状態を立体的なイメージとしてつくり、無意識内に存在する自己治癒力を高めることを目的としています。本作では、人の気配がする住家、砂浜の観覧車、港の夜空に煌めく花火、深い森林に佇む神社などの映像が直立するスクリーンに投影されます。どこか親しみを感じさせるサウンドとともに、人々が記憶の深部に閉ざしてしまったようなイメージがシンクロ再生され、ひとつの情景へと統合されます。

本展では、《hako》の着想源となった箱庭療法の世界観を表現するために再構成されたバージョンを展示します。同時に、夢を喰う羊を描いたドローイングと、踊り子の残像を次々に重ね合わせてゆく映像作品もあわせて紹介します。それぞれの作品が共鳴し合うことで、無意識と意識、夢と現(うつつ)が交差する風景へと鑑賞者を誘います。


さわひらきhako
さわひらき
《hako》
2007年
ビデオ、カラー、ステレオ、6チャンネル・インスタレーション
12分(ループ)
さわひらきhako
さわひらき
《hako》
2007年
ビデオ、カラー、ステレオ、6チャンネル・インスタレーション
12分(ループ)
さわひらきhako
さわひらき
《hako》
2007年
ビデオ、カラー、ステレオ、6チャンネル・インスタレーション
12分(ループ)
さわひらきhako
さわひらき
《hako》
2007年
ビデオ、カラー、ステレオ、6チャンネル・インスタレーション
12分(ループ)

さわひらき

さわひらきはこれまでシドニー・ビエンナーレ(2010年)、リヨン・ビエンナーレ(フランス、2013年)、リボーン・アートフェスティバル(宮城県、2017年)、「第7回台湾国際映像展―ANIMA」(台北、2020年)などの国際展に参加。ナムジュン・パイク・アート・センター(ソウル、2014年)、金沢21世紀美術館(石川県、2018年)、ビンコム・センター・フォー・コンテポラリー・アート(ハノイ、2018年)、ナバラ大学美術館(スペイン、2019年)などの美術館で作品を発表。森美術館では「六本木クロッシング2016展:僕の身体、あなたの声」に参加。

基本情報
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MAMコレクション017:さわひらき


撮影に関する注意事項

「MAMコレクション017:さわひらき」では、作品の写真・動画撮影が可能です。撮影の際は以下の注意事項を必ずご確認ください。

撮影に際して

  • 作品に触れないでください。
  • 他の鑑賞者の鑑賞を妨げるような撮影はご遠慮ください。
  • フラッシュの使用はご遠慮ください。
  • 三脚や自撮り棒の使用はご遠慮ください。
  • 動画撮影は1分以内に限ります。

撮影された写真/動画の利用に関して

  • 撮影された作品写真/動画は、非営利目的でのみ利用できます。営利目的には利用できませんのでご注意ください。
  • 撮影された写真/動画に変更を加えることはできません。
  • 上記作品写真/動画の使用条件はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で許諾されています。
    撮影した写真/動画をブログや写真共有サービスなどに利用する場合は、以下のとおり表示してください。

表記例

作家名・作品名:さわひらき《hako》
この写真/動画は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際」ライセンスの下で許諾されています。

※ クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの詳細や表示については、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンのウェブサイトをご参照ください。
※撮影された作品写真/動画に来館者が写っている場合、その写真の公表にあたって写り込んだ方の肖像権に触れる場合がありますので、ご注意ください。


「MAMコレクション」とは?

日本を含むアジア太平洋地域の現代美術に焦点をあてた森美術館のコレクションは、現在、約460点を数えます。「MAMコレクション」では、これらを順次、多様なテーマに沿って紹介しています。毎回変化する、示唆に富んだ現代アートのセレクションをお楽しみください。

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