日本を含むアジアの現代美術に焦点をあてた森美術館のコレクションは、現在、400点近くを数えます。「MAMコレクション」は、このコレクションを順次、多様なテーマに沿って紹介するシリーズです。ダイナミックな眺望とリビングルームのような空間で現代アートを楽しむ、美術館のモットー、「アート&ライフ」を体現したプログラムです。
「MAMコレクション003」は、国際的に活躍するタイのアーティスト、スッティー・クッナーウィチャーヤノン(1965年生まれ)を紹介します。クッナーウィチャーヤノンは、タイの伝統と現在、歴史や記憶、ナショナリズムや国家のアイデンティティという主題で、ユーモアを込めた作品を制作し、その表現方法は、立体作品、インスタレーション、観客参加型のプロジェクトと多岐に渡ります。
本展で紹介する「ステレオタイプなタイ」は、バンコクの100トンソン・ギャラリーで2005年に発表されたシリーズで、オブジェや絵画、立体作品を教室にみたてた展示室に配置し、「陽気」、「笑顔」といった典型的な「タイ像」とは別のイメージを提示することで、本当のタイの姿とは何かをユーモラスに問いかけるものです。
クッナーウィチャーヤノンは、2002年に福岡アジア美術館の招へいにより福岡に滞在し作品を制作したり、東京都現代美術館「タイ王国・現代美術展 Show Me Thai ~みてみ☆タイ~」(2007年)に出展するなど、日本にもゆかりの深い作家ですが、本シリーズを日本で展示するのは今回が初めてとなります。なお4月16日(土)には作家本人が来日し森美術館でワークショップを開催し、その記録は展示の一部として公開される予定です。
スッティー・クッナーウィチャーヤノン
1965年バンコク生まれ、在住。1989年、シラパコーン大学美術学部卒業。1992年、シドニー美術大学視覚芸術学部修士課程修了。現在、シラパコーン大学准教授。近年の主な個展に「シャムに憧れ、タイを創出する」(2010年ナンバー1ギャラリー、バンコク)、「政治のない世界」(2012年、ヴァレンタイン・ウィリー・ファイン・アート、シンガポール)、主なグループ展に「第2回福岡アジアトリエンナーレ」(2002年、福岡アジア美術館)、「第5回アジア・パシフィック・トリエンナーレ」(2006年、クイーンズランド・アートギャラリー|ブリスベン近代美術館)などがある。
会期: | 2016年3月26日(土)-7月10日(日) |
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主催: | 森美術館 |
企画: | 近藤健一(森美術館キュレーター) |
会場: | 森美術館 |
開館時間: | 10:00–22:00(火曜日のみ、17:00まで) *5/3(火・祝)は22:00まで |
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*入館は閉館時間の30分前まで *会期中無休 |
入館料: | 一般1,800円、学生(高校・大学生)1,200円、子供(4歳-中学生)600円、シニア(65歳以上)1,500円 *表示料金は消費税込 *「六本木クロッシング2016展」、「MAMスクリーン」、「MAMリサーチ」と共通 *本展のチケットで展望台 東京シティビューにも入館可 *スカイデッキへは別途料金がかかります |
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お問い合わせ: Tel: 03-5777-8600(ハローダイヤル) |
価格:162円(税込)
展示風景をオリジナルポストカードにしました。
価格:1,512円(税込)
展示作品の中から、彫刻部分を写したイメージをプリントしたトートバッグです。
サイドにマチ付のデザインで使いやすいサイズも魅力的です!
本展出展アーティスト、スッティー・クッナーウィチャーヤノンと一緒に、個人の持つ国に対するイメージやシンボルの意味について、多角的な視点で探る体験型のワークショップです。自分たちが考えるタイ、日本、参加者の出身国(もしくは好きな国)の国旗をイメージして、3つの旗を制作します。実際の国旗と新たにデザインし直した国旗を比べると、どのような違いが見えてくるかを考察します。
講師:スッティー・クッナーウィチャーヤノン(アーティスト)
日時:2016年4月16日(土)14:00-17:00(開場13:30)
会場:森美術館展示室内
対象:6歳以上~大人まで、英語でのプログラムに参加可能な方
※ 8歳以下のお子様は保護者同伴にてご参加をお願いします。
定員:10組(抽選/要事前申し込み)
料金:500円(材料費)※別途、展覧会チケットが必要です。
申込締切:2016年4月7日(木)
お申し込み:終了いたしました
ワークショップのレポートはこちら
「MAMコレクション003:スッティー・クッナーウィチャーヤノン―ステレオタイプなタイ」では、下記の条件の範囲内で作品の写真撮影が可能です。
<写真撮影に際して>
作品に触れないでください。 | ||
他の鑑賞者の鑑賞を妨げるような撮影はご遠慮ください。 | ||
フラッシュの使用はご遠慮ください。 | ||
三脚や自撮り棒の使用はご遠慮ください。 | ||
動画の撮影はご遠慮ください。 |
<撮影された写真の利用に関して>
表記例:
作家名/作品名:スッティー・クッナーウィチャーヤノン 《ステレオタイプなタイ/黒板》
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