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キュレーターよりごあいさつ

「日本の若手アーティストをリサーチしていて気づいたことは、彼らには対談相手となるアラブのアーティストたちと同様の興味対象があり、感情的にも共有するものがある、ということです。しかし、それはすぐにわかるものではありません。現代アーティストの多くは社会の長所・短所について語りますが、その魅力的な切り口には共通するものがあります。本プログラムでは、未だ語られたことのないこのような共通性について、新たな対話を生み出したいと考えています。」

ディーナ・シャラビー(「ポップアップ・マトハフ@森美術館」キュレーター)

ディーナ・シャラビー

マトハフ・アラブ近代美術館の創設に携わり、ポップアップ・マトハフを企画、展開してきたディーナ・シャラビー。2009年から2012年まで事業戦略部長として美術館のブランディングをはじめ、協賛関連や広報戦略の推進に貢献する。一方、同館開館記念展である、アラブ近代美術コレクション展を共同企画する。第1回ポップアップ・マトハフは2011年7月にロンドンのインスティチュート・オヴ・コンテンポラリー・アート(ICA)と共同で開催。「衝突」というタイトルで、芸術と社会変革の関係性についての考察の場を実現した。現在、ニューヨークの文化団体、アルワーン・フォー・ジ・アーツの教育普及部門担当兼共同責任者。

THE POP-UP マトハフって?

マトハフ・アラブ近代美術館は、2010年にドーハに開館して以来、美術館と国内外のオーディエンスとのつながりを構築するため、展覧会開催だけでなくさまざまな戦略を通して美術館のビジョンと目的を掲げてきました。ポップアップ・マトハフの目標は、アートについて意見交換ができる柔軟なプラットホームを提供し、国外のオーディエンスとの交流の場を作ること、そしてアラブ現代美術にまつわる知識の隔たりについて考察することです。第1回ポップアップ・マトハフは「衝突」というタイトルで、2011年7月にロンドンのインスティチュート・オブ・コンテンポラリー・アート(ICA)と共同で開催し、アーティスト・トークをはじめ、ワークショップ、フィルム・スクリーニング、出版物の制作など、双方向的な活動を展開しました。第2回となる今回は、カタール美術館庁が展開する「カタールジャパン2012」の一環として、東京・森美術館との共催で行われます。
アラブ・エクスプレス展