2014年8月26日(火)、MAMC個人メンバー向けイベント「MAMCナイト」が開催されました。第一部は、「ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界」担当キュレーター荒木夏実によるギャラリーツアー。そして第二部は、本展出展アーティストでもある、写真家の梅佳代さんをお招きして、荒木との対談にて映像で作品を紹介しながら、制作秘話をお話しいただきました。
対談の最初のお話は《女子中学生》。本展展示作品以外にもいくつか作品をご紹介くださいました。大阪の専門学校時代に道でバドミントンをしていた「女子中学生」に写真を撮らせてほしいと声をかけ、そのまま仲良くなって梅佳代さんの寮で撮影したそう。「女子中学生」の後ろに写る梅佳代さんワールド満載のお部屋も気になります。道に落ちていた知らない人の証明写真を拾ってきて飾っていた、今なら気持悪くてできない。などというエピソードも話してくれました。
次の《シャッターチャンス》は、遭遇しそうでしない現場写真。見ていたとしても、写真におさめようとは思わない。どこかが普通ではなく、見ると必ず笑ってしまう。そんな作品の数々です。いつもカメラを持ち歩いている梅佳代さんにしか撮れないセンス溢れる作品に、どういう状況で撮影されたのか、そのひとつひとつのエピソードの面白さ、また感性の鋭さに、笑いが絶えませんでした。
最後の《じいちゃんさま》の被写体は、能登に住む梅佳代さんのおじいさま。長生きしてほしいという気持ちから、18歳の頃から写真を撮り始めたという愛情の詰まった作品たちです。おばあさま、妹さん、弟さんまで登場し、またその可愛らしいエピソードを楽しそうに話す梅佳代さん。作品を見ているだけで、「じいちゃんさま」が好きなります。「じいちゃんさま」は、今年98歳になられるそう。まだまだ「じいちゃんさま」を撮り続けてほしい。そんな気持ちになりました。
「まさか東京の六本木で披露することになろうとは、撮っている時は考えもしなかった。」そう話された梅佳代さん。全部で125作品についてお話しいただきました。対談終了後はメンバーから要望された記念撮影に気さくに応じてくださり、また、普段作品についてのエピソードは、なかなか伺うことができないので、MAMCナイトならではのイベントになったのではないでしょうか。
ギャラリーツアーと対談という長時間のイベントとなりましたが、総勢49名の方がご参加くださいました。ご参加くださったMAMCメンバーの皆様、また、快く出演を承諾してくださった梅佳代さん、ありがとうございました。
次回のMAMCナイトは、2014年11月25日(火)を予定しています。どうぞお楽しみに。
荒木夏実によるギャラリーツアー
ギャラリーツアーでのみ許される特別体験!
梅佳代さんと荒木のトークイベント
トーク中は笑いが絶えませんでした
梅佳代さんのエピソードにメンバーも思わず笑みに。
メンバーからの質問にも丁寧にお答えいただきました。
梅佳代さん、楽しいお話をありがとうございました。
展覧会のタイトルウォールの前で記念撮影。梅佳代さん(左)と荒木夏実(右)
文:今村亜希子(森美術館マーケティンググループ)
撮影:御厨慎一郎
<関連リンク>
・「ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界」
会期:2014年5月31日(土)-8月31日(日)