《無題（地獄から帰ってきたところ）》：「ルイーズ・ブルジョワ展」鑑賞ポイント#3
2024.12.20（金）
《無題（地獄から帰ってきたところ）》1996年
展覧会の副題「地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」は、実は、作品に施された言葉に由来しています。
皮肉とユーモアを交えた言葉は、苦しみを抱えながらも立ち直り、生き抜いたルイーズ・ブルジョワの強靭な心を表現しています。
ブルジョワは、家族が使っていた衣類などを大切に保管して作品の材料として用いました。この作品は、亡くなった夫が使っていたハンカチに、自分の日記の言葉を刺繍したものです。彼女は作品をつくることで、辛い出来事や困難から立ち直り、生き続けることができるのだと伝えています。
会場で配布しているガイド冊子には、本作のほかにも、各章の紹介や作品解説を掲載しています。ぜひお手に取ってご覧ください。
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