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森美術館アジャンクト・キュレーターにマーティン・ゲルマン氏が就任

2021.11.10(水)

森美術館は、2021年10月1日付で、インディペンデント・キュレーターのマーティン・ゲルマン氏をアジャンクト・キュレーターとして迎えました。

ゲルマン氏は、ドイツ、ベルギーを中心に、これまで数々の展覧会でキュレーションを手掛けてきました。また、かねてよりアジア圏のアーティストにも注目し、自身の展覧会企画でも積極的に紹介してきたキュレーターです。現在、森美術館で開催中の「アナザーエナジー展」でも共同キュレーターを務め、コロナ禍の渡航制限のなか、欧州拠点のアーティストのリサーチや出展作品の調整を担当し、展覧会の実現に大きく貢献しました。この度のアジャンクト・キュレーター就任を受け、森美術館では2023年以降の展覧会で企画を担当します。

アジャンクト・キュレーターとは、非常勤のキュレーターです。コロナ禍の移動制限以降、必ずしも美術館が位置する都市を拠点とせず、リモート環境で業務を行うモデルとして海外の美術館でも導入の事例が見られます。森美術館でも、移動制限のなかで国際性を持続する策、さらにはサステナビリティを考慮したキュレーションのモデルとして、今後の可能性に期待できると考えています。

美術館の存在意義が問われている今、国際性と現代性を追求する森美術館は、アジャンクト・キュレーターの起用により、未来を見据え、持続可能な美術館運営を目指します。


マーティン・ゲルマン

1974年生まれ。ドイツ、ケルン在住。ベルリンとポツダムで就学後、第3回および第4回ベルリン現代美術ビエンナーレ(2003-2004年/2005-2006年)に携わる。2008-2012年にはケストナー・ゲゼルシャフト(ハノーバー)にてキュレーター。また、2012年より2019年までゲント現代美術館(ベルギー)のシニア・キュレーターとして数々の個展、グループ展、コレクション展を企画、同館の主要な収蔵品の収集にも寄与。直近では、森美術館「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人」(2021年)で共同キュレーター、国立台湾美術館でのトーマス・ルフの大規模個展(2021年、台中)のキュレーター。また、国際芸術祭「あいち2022」キュレトリアル・アドバイザーも務める。リリ・デュジュリー個展「時のひだ」(2015年、オーステンデのミュ・ゼーとの共催)企画でベルギーの最優秀展覧会に贈られるAICA賞を受賞。

Martin Germann
撮影:Diana Tamane
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