SYMPOSIA

国内外で注目されているテーマをアカデミックに議論する場

インディペンデント・キュレーターズ・インターナショナル(ICI)関連プログラム「インターナショナルとは何か? アート、文化、国家、地域、言語の関係性を考える」

政治も経済も現代アートもグローバルに繋がる今日、「インターナショナル」であることは避けられない態度のひとつであるように思えます。インターナショナル、国際化、国際性といった言葉は、国家間の協働や影響関係を考えさせるのと同時に、国家(ネイション)の存在も意識させます。一方、国際化とは、しばしば近代化、西洋化とも同義に使われてきた感がありますが、そこでは世界共通のプラットホーム、中心と周縁といった議論が絡み合います。グローバル社会におけるアジア・太平洋地域の経済的重要度がますます高まるなか、それぞれの国が西洋との相対化のなかで文化の国際性を考えるだけではなく、アジア圏域内の文化的な相互理解や新しい関係性の構築も求められています。さらには欧米の主要美術館でも、グローバルな美術の発展を理解するためのさまざまなプロジェクトが行われ、そこではアジアも主要な研究対象になっています。
本パネルディスカッション「インターナショナルとは何か?」は、ニューヨークのICI(インディペンデント・キュレーターズ・インターナショナル)と森美術館が共催する若手キュレーター研修プログラム「キュラトリアル・インテンシブ東京」に際して開催されます。アート、文化、国家、地域、言語などの関係性から、21世紀における新しい「インターナショナル」の意味をともに考えます。

日時
2013年11月2日(土)17:20~19:30(受付開始 16:50)
出演
林 道郎(上智大学国際教養学部教授)
ドリュン・チョン(M+チーフ・キュレーター)
イ・スキョン(テート・リサーチ・センター・アジア・パシフィック部門リサーチ・キュレーター)
片岡真実(森美術館チーフ・キュレーター)
タイムテーブル
■第1部 公開プレゼンテーション ※英語のみ
10:00~16:00
※第2部のパネルディスカッション(17:20~)にお申し込みいただいた方は、ICI参加キュレーターによる本プレゼンテーションもご覧いただけます。
■休憩
16:00~17:20
■第2部 パネルディスカッション ※日英同時通訳付
17:20~18:00 基調講演:林道郎
18:00~19:30 パネルディスカッション
主催
森美術館、ICI、アカデミーヒルズ
プロフィール
林 道郎
上智大学国際教養学部教授。1959年函館生まれ。東京在住。1999年コロンビア大学大学院美術史学科博士号取得。2003年より現職。専門は美術史および美術批評。主な著作・論文に『絵画は二度死ぬ、あるいは死なない』(全7冊、ART TRACE、2003-2009年)。『零度の絵画-RRの呟き』(「ロバート・ライマン-至福の絵画展」川村記念美術館、2004年)、『光跡に目を澄まして-宮本隆司論』(「宮本隆司写真展」世田谷美術館、2004年)。共編書に『From Postwar to Postmodern: Art in Japan 1945-1989』(ニューヨーク近代美術館、2012年)などがある。「アジアのキュビスム」展(東京国立近代美術館、2005年。韓国およびシンガポール巡回)には、キュレーターとして参加。
ドリュン・チョン
香港M+チーフ・キュレーター。ニューヨーク近代美術館絵画彫刻部門アソシエイトキュレーター、ミネアポリス・ウォーカー・アート・センターのビジュアルアーツ部門キュレーターを経て現職。「Tokyo 1955-1970: A New Avant-Garde」(2012年、MoMA、ニューヨーク)をはじめ、REDCAT(ロサンジェルス)、2006年釜山ビエンナーレ、2001年ヴェネチア・ビエンナーレ韓国パヴィリオンなど数多くの展覧会でキュレーター、コーディネーターとして活躍。また、オークランド・トリエンナーレ、光州ビエンナーレ、ブレゲンツ美術館のカタログなど執筆多数。共著に『From Postwar to Postmodern, Art in Japan, 1945-1989: Primary Documents』(Duke University Press Books、2012年)がある。
イ・スキョン
テート美術館(ロンドン)の収蔵作品の国際化を目指すテート・リサーチ・センターアジア・パシフィック部門リサーチ・キュレーター。同館のアジア・パシフィック部門作品収蔵委員会のキュレーター。テート・リヴァプールのキュレーターを経て現職。「Nam June Paik」展(2010年)、「Doug Aitken: 「Source and Thresholds」(2012年)などを企画する傍ら、同館キュラトリアルチームの一員としてテート・リヴァプールの主要な収蔵品展も手掛けた。現在、ソウル・弘益大学校講師、ロンドン・サザビーズ・インスティテュート・オブ・アート・ゲスト講師。「Power of Now: Korean Art」 (2013)への寄稿など、キュレーティング、講義、執筆活動多数。
申込期間
2013.11.2(土) ~ 11.2(土)
定員
150名(要予約)
料金
一般1,000円、MAMCメンバー無料
カテゴリー
シンポジウム
対象
一般
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