2015年10月13日(火)

「村上隆の五百羅漢図展」見どころ紹介!その1
超巨大絵画、村上隆の《五百羅漢図》を日本初公開!

2015年10月31日(土)から開催する「村上隆の五百羅漢図展」。村上隆は、美術史家の辻惟雄との雑誌連載対話や、長沢芦雪(1754-1799年)や狩野一信(1816-1863年)などが描いた五百羅漢図に触発され、日本中の美術大学から大勢のスタッフを集めて、全長100メートルに及ぶ巨大絵画を短期間で一気に完成させるという難業に取組みました。本制作に関係した人数は延べ200人超といわれます。
中国の古代思想で東西南北を司る四神――青竜(せいりゅう)、白虎(びゃっこ)、朱雀(すざく)、玄武(げんぶ)の名を冠した4面で構成される本作は、宗教と芸術、人間の死や限界をテーマとし、村上隆の新たな創作の境地を示す記念碑的な作品となりました。完成直後に海外に渡ったため、今回が日本で初の里帰り展示となります。


《五百羅漢図》制作風景 撮影:Aminaka Kenta

※五百羅漢とは
五百羅漢とは、釈迦の教えを広めた500人の弟子である聖人たちで、煩悩を滅し人々を救済したとされています。羅漢信仰は平安時代に日本へ伝えられたと言われ、江戸時代以降、各地に彫像や絵画がつくられて、全国規模の隆盛を見せました。近年では狩野一信による《五百羅漢図》(東京・芝、増上寺蔵)全100幅が東日本大震災直後に江戸東京博物館で初公開され、翌2012年にはアメリカでも公開されるなど、大きな話題となりました。


《五百羅漢図》
2012年 アクリル、カンバス、板にマウント 302×10,000 cm 個人蔵
展示風景:「Murakami - Ego」アル・リワーク展示ホール、ドーハ、2012年 撮影:GION
©2012 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
 

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「村上隆の五百羅漢図展」
会期:2015年10月31日(土)-2016年3月6日(日)

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カテゴリー:01.MAMオピニオン
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