森美術館では昨秋から、香港芸術発展局(香港の政府機関)との提携により、香港芸術館(Hong Kong Museum of Art)に勤務する現役のアシスタント・キュレーター、ヴィヴィアン・プーンさんを迎えています。3ヵ月という短期間ですが、森美術館で4月から開催される「LOVE展」の準備に携わっているほか、東京をはじめ日本各地の美術館や文化機関を訪問し、今後の日本・香港のネットワークづくりに寄与することも期待されています。私たち森美術館スタッフにとっても、ヴィヴィアンさんから急速に発展する香港のアートシーンについて学び、刺激を受ける良い機会となっています。
撮影:御厨慎一郎
さて、開催中の「会田誠展」でヴィヴィアンさんが取り組んでいるのが、英語と中国語によるギャラリートークです。すでに、英語・中国語それぞれ1回ずつ行われていますが、日本史や政治・社会、エログロ、ナンセンスなど様々なテーマに触れる本展の展示室で、いずれも参加した来館者の皆さんからの質問にも答えながら、和やかにやり取りをしながらのトークとなりました。ヴィヴィアンさんによると、作家については来日前からリサーチをしていたそうですが、やはり実際の作品に接し、ディテールを見て初めて分かることも多かったとのこと。また、会田さんと直接話し、人物を理解することで作品世界もより良く見えてきたそうです。「会田誠展」でのヴィヴィアンさんのトークは、あと4回。英語や中国語を学習中の皆さん、そして、身近に英語や中国語を話す友人のいる皆さん、この機会にぜひ外国語トークに参加してみてはいかがでしょうか。
文:土屋隆英 (森美術館学芸部 インターナショナル・プログラム マネジャー)
撮影:御厨慎一郎
<今後のギャラリートーク予定>
日時:1月11日(金)14:00-15:00 英語
1月25日(金)17:00-18:00 中国語
2月1日(金)14:00-15:00 英語
2月8日(金)17:00-18:00 英語
▼詳細はこちら
http://www.mori.art.museum/contents/aidamakoto_main/event.html#entry_3457
<関連リンク>
・「会田誠展:天才でごめんなさい」
2012年11月17日(土)-2013年3月31日(日)
・Web Magazine ハニカム
「MAKOTO AIDA:初の大規模個展を控えた、美術家・会田誠の挑戦」