「六本木アートナイト」は六本木の街中がアートに染まる一夜限りのアートイベントです。昨年3月に第一回目を開催し、一晩に55万人が訪れ、大きな話題となりました。
第2回目となる今回は「街の見る夢」がテーマ。変化の多い時代だからこそ、ポジティブな夢を持って明日に向かっていこうという願いが込められています。様々な商業施設や文化施設が集まる六本木の街に、アート作品のみならず、デザイン、音楽、映像、演劇、舞踏などを含む多様な作品を点在させて、非日常的な体験を作り出します。
舞台となる六本木の街なかでは、広域にわたる大型のアートイベントを行い、各エリアを繋ぎます。今回はその一部をご紹介します。
《ビフォア・フラワー / Before Flower》
椿 昇(つばき のぼる)
《ビフォア・フラワー / Before Flower》椿 昇
社会問題をテーマに人間の知性や感性を刺激する作品を発表し続けている椿昇氏が、今回のために新作、《Before Flower》を発表します。《Before Flower》とは裸子植物を意味します。花をつける被子植物の影で敗者と捉えられてきた裸子植物は、実は地上に大量の酸素を供給してくれたパイオニアであったこと、その結果、昆虫に始まる複雑で多様性に満ちた世界を創造する原動力になってくれたことへのプレゼントとしてこの作品は生まれました。来場者の発する二酸化炭素に反応して様々な画面に映像が変化します。酸素や二酸化炭素、そして胞子をモチーフにしたバルーンも参加し、物語は展開します。
《ハーバートの夢 / Rêve d'Herbert》
カンパニー・デ・キダム(Compagnie des Quidams)
《ハーバートの夢 / Rêve d'Herbert》カンパニー・キダム(フランス)
フランス国内外で作品を発表・披露し続けているストリートパフォーマンス集団「カンパニー・デ・キダム」も登場。今回の演目《ハーバートの夢》は1997年に制作されて以降、世界中で約400回上演されている彼らの代表的パフォーマンスです。誰かを待っているかのような細長い人間に似た姿の白い影達が、光を求め闇夜を歩いて行きます。彼らは静寂の中をゆったりとしたジェスチャーで、お互いに歩み寄ったり離れたりしながら奇妙な無言の会話を始め、観客についてくるよう誘いかけます。まるで夢の中にでもいるかのような世界を生み出します。
六本木あちこちプロジェクト(仮)
街のあちこちがアート作品の舞台です。六本木を歩くと、ストリートに溶け込んだ数々のアートが発見できます。参加予定作家は、チェ・ジョンファ氏、藤浩志氏、浅野耕平氏です。
各詳細は、「六本木アートナイト2010」公式ホームページにてご確認ください。
また森美術館では、3/27(土)は開館時間をオールナイトで延長(翌朝6:00まで)。入館料も3/27(土)24:00から翌朝6:00までの時間帯は500円と、かなりおトクです。そのほか、開催中の「六本木クロッシング2010展」関連プログラムも予定しています。
アートと街が一体化する、六本木ならではのこのアートの饗宴に、ぜひ参加し、体感してください。
【六本木アートナイト2010」開催概要】
日時:開催時間2010年3月27日(土)10:00~3月28日(日)18:00
◎ コアタイム 3月27日(土)17:58【日没】~3月28日(日)5:34【日の出】
※ コアタイムは全体の開催時間中でメインとなるインスタレーションやイベントが集積する時間帯です。
開催場所:六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館、サントリー美術館、森美術館、21_21 DESIGN SIGHT、六本木商店街、その他六本木地区の協力施設や公共スペース
入場料:無料(但し、一部の美術館企画展およびプログラムは有料)
主催:東京都、東京文化発信プロジェクト室(財団法人東京都歴史文化財団)、六本木アートナイト実行委員会【国立新美術館、サントリー美術館、東京ミッドタウン、21_21 DESIGN SIGHT、森美術館、森ビル、六本木商店街振興組合】(50音順)
お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)