2009年12月21日(月)

レポート:メンバー限定「アニュアルカクテルパーティー」


「日本フィルハーモニー交響楽団」

森美術館のメンバーシップ・プログラム「MAMC(マムシー)」。その会員のベネファクターとフェローを対象にした、年に一度のイベントが「MAMCアニュアルカクテルパーティー」です。今年は2009年12月8日(火)の夜、森美術館閉館後のギャラリーを貸し切って開催しました。

まず、パーティーの前にプレ・ギャラリートークと称して、「医学と芸術展」を担当した森美術館プロジェクト・マネージャー広瀬麻美が、展覧会解説ツアーを実施。そこで紹介されたのは......

現在、「医学」と「芸術」は全く別の分野で発展を続けているが、かつては両者の境界が無かった――ということがよく分かる、「絵画」として描かれた「解剖図」の数々。蜷川実花の写真が施された美しい「義足」や、人間の脳波を感知して思い通りに動かせる「車椅子」、最先端の細胞培養技術による実験的な作品など。「医学」と「芸術」の垣根を越えたさまざまな作品が取り上げられました。

プレ・ギャラリートークの後は、隣のパーティー会場へ。そこは、普段は大型の映像作品などを上映している展示室。この日は特別に、大きなテーブルを運び込んでパーティー用のセッティングをしました。MAMC名誉会員のフランソワーズ・モレシャンさんと日比野克彦さんも駆けつけてくださり、華やいだ雰囲気の中でパーティーは始まりました。

館長、南條史生のスピーチに続いて理事長の森佳子が乾杯の挨拶をすると、早速各テーブルから賑やかな歓談の声が広がります。初対面でも、MAMCメンバー同士ならアート談義で盛り上がるのに時間は掛かりません。

会場が和んできたころ、チーフ・キュレーターの片岡真実が、2010年に開催する展覧会のラインナップをしました。2010年は「日本を再定義する」をテーマに、日本の若手注目アーティストが続々登場しますので、ぜひご期待ください。

そしてこの日の特別プログラムは、「日本フィルハーモニー交響楽団」の演奏者による弦楽四重奏サロン・コンサート。正装した演奏者がステージに上がると、会場の空気が張り詰め、皆、固唾をのんで最初の一音を待ちます。

今回の選曲は「医学と芸術展」のテーマである「生命」や「愛」に因んだもの。「春」(作曲:ビバルディ)や「愛の挨拶」(作曲:エルガー)など、耳に馴染みのある名曲が次々と演奏されました。そんななか、オペラの名曲「誰も寝てはならぬ」(作曲:プッチーニ)が、「イナバウアーの曲です」と紹介されると、会場は緊張がほどけて笑いの声も。

格調高い音色のなかにも、サロン・コンサートらしく親しみのある、素敵な演奏会でした。アンコールはでこの時期ならではの「ホワイトクリスマス」が披露され、約30分間の演奏を締めくくりました。

「演奏に続いて行われたサプライズの抽選会では、日本フィルハーモニー交響楽団がご提供くださった「ベートーヴェン第九交響曲 特別演奏会」のペア招待券が、幸運な3名の手に渡りました。

最後に、ジェネラル・マネージャー高橋信也が、この一年のメンバーの皆さまのご支援に対し、感謝の言葉を述べて、パーティーは終了。

MAMCではこのように、メンバーの皆さまに、展覧会を通してさまざまなアートの楽しみ方をご提案するプログラムをたくさん実施しています。

次回のメンバーイベントは、2010年1月19日開催の「MAMCナイト」。これはメンバー限定のスペシャルなギャラリートークで、一般のギャラリートークとはちょっと違った視点から、展覧会の裏側をご紹介します。現在、MAMCメンバーを募集していますので、まだMAMCメンバーでない方は、ぜひこの機会にご検討ください。

カテゴリー:03.活動レポート
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