受賞した池田氏のデザイン
「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?」のポスターを制作するデザイナーを公開プレゼンテーションで選考、審査した結果、池田享史氏に決定しました 。
"展覧会"のデザインは可能か?
来春開催する「六本木クロッシング2010展」では、レクチャーやパフ ォーマンスなど、さまざまなイベントを実施する予定ですが、それらを全て含めて"展覧会 "として企画しています。ですので、先日11月3日に実施したこの公開プレゼンテーションも 、本展のデザインの方向性を決める重要なイベントであり、展覧会の一部です。
しかもこの公開プレゼンテーションは、若手グラフィックデザイナー の活動支援も目的としています。そのためデザイナーに期待されたのは、「今日的なデザイ ンの視点を表現した斬新なアイディアで、本展にふさわしいポスターデザイン」を提案すること。
右から候補デザイナーの池田氏、梅沢氏、徳田氏、古川氏
デザイナーに課せられた条件は、4つ。
・出品作品の画像を2点 以上使うこと
・作品画像は作品の意図を著しく変えない範囲内で使用すること
・森美術館が提供した文字原稿および森美術館のロゴを使うこと
・デザイン案は3案まで
公開プレゼンテーションでは、各デザイナーが12分ずつ自作のデザイン案を説明。その後、審査員が選考を行った結果、受賞者は池田享史氏に決定しました。
右から審査委員の木ノ下氏、水野氏、永井氏、南條館長
今後、池田氏には本展の広報物のアートディレクションをしていただきます。制作物が皆さんの目に触れるのは、来年、2010年2月になります。どうぞご期待ください。
審査員木ノ下智恵子氏(本展ゲストキュレーター)のコメント
「激戦だったが、『六本木クロッシング』のビジュアル・アイデンティティやコンセプト、森美術館の特色に対し、明確な回答のあるデザインであることから、池田氏に決定した。『芸術は可能か?』という問いに対する回答としてのエクスクラメーションマークの使用、メディアの可能性や展開の広がりを評価した」
審査会場風景
受賞した池田享史氏のコメント
「1カ月間の制作期間中は、試行錯誤を繰り返した。まだ自分自身を理解できていないが、キュレーターの皆さんと話して、勉強を重ねていきたい。展覧会には『芸術は可能か?』という副題がついているが、ポスターに関しても『デザインは可能か?』と挑戦していきたい」
池田享史(いけだ・たかふみ)プロフィール
アートディレクター/design service株式会社代表
リクルート、大貫デザイン等を経て、04 年にdesign service株式会社を設立。06、07「きっかけは、フジテレビ。」 AD、09全日本リュージュ連盟オープンラボAD、など広告デザインを中心にグラフィックデザインで幅広く活動中。東京オリンピック招致 2016 Exhibition 実行委員長。
<関連情報>
・会期:2010年3月20日(土)~7月4日(日)
※公式サイトは完成次第、この森美術館公式ブログでお知らせします。