ジル・バルビエ 《老人ホーム》
2002年 ろう人形、テレビ、ミクストメディア サイズ可変 マーティンZ.マーギュリー氏蔵、マイアミ、アメリカ Courtesy: Galerie G.-P. & N. Vallois, Paris, France
ダ・ヴィンチ、応挙、デミアン・ハーストなどの作品がやってくる、次回展覧会の概要が決まりました。タイトルは「医学と芸術展:生命(いのち)と愛の未来を探る」。開催は2009年11月28日(土)からです。ただ今、スタッフ一丸となって開催準備に当たっています!
多くの才能を虜にする「身体」
人間の身体はわれわれにとって、最も身近で、また最も未知の世界です。人間は太古の時代からその身体のメカニズムを探求し、死を克服するためのさまざまな医療技術を開発してきました。また一方で、自らの姿を、理想の美を表現する場の一つと位置づけ、美しい身体を描くことを続けてきました。より正確な人間表現のために自ら解剖を行ったレオナルド・ダ・ヴィンチは科学と芸術の統合を体現する業績を残した象徴的なクリエーターと言えます。
エリザベス女王陛下所蔵のダ・ヴィンチ作解剖図がやってくる!
本展は、「科学(医学)と芸術が出会う場所としての身体」をテーマに、医学・薬学の研究に対し世界最大の助成を行っているウエルカム財団(英国)の協力を得て、そのコレクションから借用する約150点の貴重な医学資料や美術作品に、約30 点の現代美術や日本の古美術作品を加えて、医学と芸術、科学と美を総合的なヴィジョンの中で捉え、人間の生と死の意味をもう一度問い直そうというユニークな試みです。また、英国ロイヤルコレクション(エリザベス女王陛下所蔵)のダ・ヴィンチ作解剖図3点も公開します。
展覧会は三部構成
・第一部 身体の発見
人間がどのように身体のメカニズムとその内部に広がる世界を発見してきたのか、その科学的探究の軌跡と成果を多数の歴史的遺物によってたどり、紹介します。
・第二部 病と死との戦い
人間が老いや病、そして死をどのようなものと捉え、またそれに対して、いかに抗ってきたのかを紹介します。医学、薬学、生命科学の発展の歴史だけでなく、老いや病、生と死についての様々なイメージが登場します。
・第三部 永遠の生と愛に向かって
最先端のバイオテクノロジーやサイバネティクス、そして脳科学などに基づき、人間はなぜ生と死の反復である生殖を続けるのか、人間の生きる目的や未来を読み解くことは可能なのか、そして生命とは何であるのかを、医学資料やアート作品を通して考察します。
「医学と芸術展:生命(いのち)と愛の未来を探る」の詳細はこちら≫
http://www.mori.art.museum/contents/medicine/index.html
会期:2009年11月28日(土)~2010年2月28日(日)
パブリックプログラムのお申し込み受付開始!
養老孟司やノーベル生理学・医学賞の受賞者らによるトークセッションなど、さまざまなパブリックプログラムを実施します。お申し込みの受付は、本日2009年10月28日(水)から!
詳しくは「医学と芸術展:生命(いのち)と愛の未来を探る」展の公式サイトをぜひチェックしてください。
http://www.mori.art.museum/contents/medicine/public/index.html
レオナルド・ダ・ヴィンチ 《頭蓋骨の習作》
1489年ペン、インク、黒チョーク 18.8×13.4 cm ROYAL COLLECTION (c)2009 HER MAJESTY QUEEN ELIZABETH II
デミアン・ハースト 《外科手術(マイア)》
2007年 油彩、カンヴァス 182.9×243.8 cm Photo: Prudence Cuming Associates Ltd. Courtesy White Cube (c)Damien Hirst, DACS, 2009