森美術館では、7月30日(土)より「宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ」を開催します。「人は宇宙をどう見てきたか?」、「宇宙という時空間」、「新しい生命観―宇宙人はいるのか?」、「宇宙旅行と人間の未来」の4つのセクションで構成し、未来に向かっての新たな宇宙観、人間観を提示することを試みます。
本展は、まるで「宇宙の入り口」に降り立ったかのような体験ができる作品が見どころのひとつです。
古来の時間観測法である日時計を現代アートに
コンラッド・ショウクロス《タイムピース》
作家が長年取り組んでいる「時間」をテーマに、日時計と太陽の関係の中で体験される崇高な天文学的時間を表現した大型の動く作品(キネティック・インスタレーション)です。日時計は、人類が時間を測るようになって最初に使用した科学的手法のひとつであり、水時計と共に長く文明の証となってきました。人工の太陽光によって原初的な体験を創りだすという一見矛盾に満ちた、不可思議な体験ができます。刻々と時を刻む日時計の影の神秘の動きをお楽しみください。
コンラッド・ショウクロス
《タイムピース》
2013年
アルミニウム、鉄、機械、ライト サイズ可変
展示風景:ラウンドハウス、ロンドン
宇宙飛行士とのコラボレーションによる“月”の奏でるシンフォニー
野村 仁《‘moon’ score: ISS Commander - Listening to it on Mars, now》
五線を写し込んだフィルムで月を撮影し、月を音符に見立てて音楽を作成する「‘moon’ score」シリーズの発展形となる作品です。ISSに滞在中の若田光一宇宙飛行士が撮影した月のオリジナル写真が40枚、引き伸ばした写真が40枚と、3楽章の美しいシンフォニーから構成されています。本展ではそのうち2つの楽章を聴くことができます。
野村 仁
《‘moon’ Score: ISS Commander - Listening to it on Mars, now.》
2009年(写真)、2016年(譜面)、2009-2013年(CD)
写真、譜面、CD
各42×29.7 cm(写真)、各43×30.3 cm(譜面)
作家蔵
協力:JAXA宇宙環境利用センター
撮影:豊永政史
画像提供:アートコートギャラリー
<関連リンク>
・宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ
会期:2016年7月30日(土)-2017年1月 9日(月)
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会期:2016年7月30日(土)-2017年1月9日(月)
・この夏、六本木に「宇宙の入り口」が出現!~「宇宙と芸術展」で宇宙を体感
(1)前篇
(2)後篇