展覧会

MAMコレクション019:視点―春木麻衣子、片山真理、米田知子

2025.2.13(木)~ 6.8(日)

「MAMコレクション019:視点」は、 森美術館コレクションの中から、春木麻衣子、片山真理、米田知子という3人の女性作家の写真表現に焦点を当てます。

本展は、いわゆる記録媒体としての写真ではなく、鑑賞者が関与することでイメージが完成する写真作品を紹介します。春木麻衣子は、シリーズ作品「either portrait or landscape」において、形式という観点から、また写真と抽象表現の関係性をも主題にとり入れることで、鑑賞者の視点を揺るがし自由にすることを試みています。片山真理は、イメージと鑑賞者の力関係を逆転させ、多様性、規範的価値観、行為の主体という従来の伝統的な概念に挑戦しています。また、米田知子のシリーズ作品「見えるものと見えないもののあいだ」は、表面にあるイメージとその背後にあるナラティブとの相互関係を表現しています。

なお、これらの作品は、2024年にレ・フランシスケーヌ(フランス、ノルマンディー、ドーヴィル)で開催された「浮世:ジャポニスムから日本の現代アートまで」で紹介されたものです。本展は印象派誕生150周年を記念するノルマンディー印象派フェスティバルの一環として同館が森美術館と共同企画したもので、森美術館コレクションから17名の作家による34点の作品を展示しました。印象派は、絵画の革新と強い結びつきを持った運動であると同時に、19世紀に印象派と並行して誕生した写真芸術とも繋がりがあります。人の目に映るものを画像として捉え、保存できるようになったことは、絵画に劇的な影響を及ぼしました。「目に見える真理」というものを提示する写真という新技術の登場は、何かを表現するものとして長い歴史を持つ絵画の領域を根底から揺るがすものでした。この「MAMコレクション」展は、そんな写真表現について現代の視点で再考するものです。

※「浮世:ジャポニスムから日本の現代アートまで」に関する映像をご覧いただけます(英語・フランス語のみ)。


春木麻衣子《either portrait or landscape 1A》
春木麻衣子
《either portrait or landscape 1A》
2007年
Cプリント
124×158 cm
片山真理《beast》
片山真理
《beast》
2016年
ラムダプリント、オリジナルの額縁
120×120 cm
展示撮影:木奥惠三
《ル・コルビュジエの眼鏡―「近代住居」の講演原稿を見る》(「見えるものと見えないもののあいだ」シリーズより)
米田知子
《ル・コルビュジエの眼鏡―「近代住居」の講演原稿を見る》(「見えるものと見えないもののあいだ」シリーズより)
2003年
ゼラチン・シルバー・プリント
120×120 cm
春木麻衣子《either portrait or landscape 1A》
春木麻衣子
《either portrait or landscape 1A》
2007年
Cプリント
124×158 cm
片山真理《beast》
片山真理
《beast》
2016年
ラムダプリント、オリジナルの額縁
120×120 cm
展示撮影:木奥惠三
《ル・コルビュジエの眼鏡―「近代住居」の講演原稿を見る》(「見えるものと見えないもののあいだ」シリーズより)
米田知子
《ル・コルビュジエの眼鏡―「近代住居」の講演原稿を見る》(「見えるものと見えないもののあいだ」シリーズより)
2003年
ゼラチン・シルバー・プリント
120×120 cm
基本情報
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MAMコレクション019:視点―春木麻衣子、片山真理、米田知子


撮影に関する注意事項

「MAMコレクション019:視点―春木麻衣子、片山真理、米田知子」では、作品の写真・動画撮影が可能です。撮影の際は以下の注意事項を必ずご確認ください。

撮影に際して

  • 作品に触れないでください。
  • 他の鑑賞者の鑑賞を妨げるような撮影はご遠慮ください。
  • フラッシュの使用はご遠慮ください。
  • 三脚や自撮り棒の使用はご遠慮ください。
  • 動画撮影は1分以内に限ります。

撮影された写真/動画の利用に関して

  • 撮影された写真/動画は、非営利目的でのみ利用できます。営利目的には利用できませんのでご注意ください。
  • 撮影された写真/動画に変更を加えることはできません。
  • 上記写真/動画の使用条件はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で許諾されています。
    撮影した写真/動画をブログや写真共有サービスなどに利用する場合は、以下のとおり表示してください。

表記例

作家名・作品名:片山真理《beast》
この写真/動画は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際」ライセンスの下で許諾されています。

※ クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの詳細や表示については、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンのウェブサイトをご参照ください。
※撮影された写真/動画に来館者が写っている場合、その写真の公表にあたって写り込んだ方の肖像権に触れる場合がありますので、ご注意ください。


「MAMコレクション」とは?

日本を含むアジア太平洋地域の現代美術に焦点をあてた森美術館のコレクションは、現在、約460点を数えます。「MAMコレクション」では、これらを順次、多様なテーマに沿って紹介しています。毎回変化する、示唆に富んだ現代アートのセレクションをお楽しみください。

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