アージェント・トーク048:アジアにおけるアメリカン・アート
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日英同時通訳付
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「アージェント・トーク」は、世界各地で意義深く、革新的な活動をしているアーティスト、キュレーター、批評家、活動家などを囲み、今議論すべきアージェントなトピックスを話し合うためのプラットフォームです。
現代アートの実践が広く国境を越え、パンデミックや環境問題、また各地で発生している戦争によって世界情勢が大きく揺れ動いている現在、私たちは「アメリカ」あるいは「アジア」のアートについてどのように考え、語ることができるのでしょうか。
今回のアージェント・トークでは、学者の加治屋健司氏とミシェル・リム氏、アーティストのジェームズ・ジャック氏とデヴィッド・ケリー氏とともに、現代アートを巡る言説が戦後の国家や個人のアイデンティティを巡る諸問題から、生態系の持続可能性、移動と移民、新しいコミュニティの概念、グローバル・サウスなどの対話にどのように移り変わってきたのかを考察します。アメリカとアジアの長い交流の歴史を新たな視座から洞察することで、日本の文化的変遷が、内と外から見たとき、いかに複雑で重層的であるか、認識を新たにするでしょう。
本トークで交わされる議論は、出演者を含む世界各地の学者、キュレーター、アーティストが寄稿した選集『American Art in Asia: Artistic Praxis and Theoretical Divergence』(Routledge, 2022年)をもとに行われます。
- 日時
- 2023年12月11日(月)19:00~20:30(受付開始 18:45)
- 出演
- 加治屋健司(美術史家)
ジェームズ・ジャック(アーティスト)
デヴィッド・ケリー(アーティスト)
ミシェル・リム(美術史家、キュレーター) - モデレーター
- 矢作 学(森美術館アシスタント・キュレーター)
加治屋健司
美術史家。第二次世界大戦後のアメリカと日本の美術と美術批評を研究。東京大学大学院総合文化研究科教授(超域文化科学専攻)および東京大学芸術創造連携研究機構副機構長。広島市立大学芸術学部准教授、京都市立芸術大学アーカイブ研究センター准教授の後、東京大学大学院総合文化研究科准教授を経て現職。2006年より日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ代表を務める。著書に『解放された絵画 カラーフィールド絵画と20世紀アメリカ文化』(東京大学出版会、2023年)、編著に『宇佐美圭司 よみがえる画家』(東京大学出版会、2021年)、共編著にFrom Postwar to Postmodern, Art in Japan 1945-1989: Primary Documents (Museum of Modern Art, New York, 2012)、Shaping the History of Art in Southeast Asia(国際交流基金アジアセンター、2017年)、『中原佑介美術批評選集』全12巻(現代企画室+BankART出版、2011~2024年)など。
ジェームズ・ジャック
人間と人間以上の存在が有する回復力に関する物語をエコロジカルな視点から編むアーティスト。これまで、ドクメンタ15(ドイツ、カッセル、2022年開催)、瀬戸内国際芸術祭(2013年、2016年、2022年)、釜山ビエンナーレ海美術祭(2013年)、奥能登国際芸術祭(2021年、2023年)などの国際展に参加。南洋理工大学シンガポール現代アートセンター(2017年)、日動コンテンポラリーアート(東京、2019年)、ホノルル美術館(2018年)、ドンキー・ミル・アートセンター(ハワイ島ホルアロア、2021年)、福岡県立美術館(2016年)、東京都美術館(2016年、2019年)などの展覧会に出展している。著作に「Peripatetic in the Pandemic」『Art Journal Open』(WordPress、2022年)、「Dirt Stories」『ANTENNAE』(2021年)、「Spirits of Tsureshima」『Shima』(Shima Publishing、2021年)など。書籍『Place-Labor-Capital』(NTU CCA Singapore、2018年)や『Mono-ha: Requiem for the Sun』(Blum & Poe、2012年)の章にも寄稿。
皇太子明仁親王奨学金受賞(ハワイ大学マノア校)、スタンフォード大学日本研究センター修了、東京藝術大学美術研究科博士課程修了後、九州大学ソーシャルアートラボ特別研究員、ジョルジェット・チェン・フェローシップ受賞(シンガポール)、Yale-NUSカレッジのアーキペラジック・アーティスト・イン・レジデンス設立ディレクター(シンガポール)を経て、早稲田大学表現工学准教授を務める。
デヴィッド・ケリー
デヴィッド・ケリーは写真、ビデオ、インスタレーションを扱うアーティスト。近年は、グローバル資本主義や資源採掘、物理的・政治的状況の変化がもたらす影響を考察するプロジェクトを発表している。多様な視覚文化の歴史的発展に影響を受けながら、実験ドキュメンタリー、民俗学、パフォーマンス、アバンギャルド映画の要素を反映した作品を制作。これらの多岐にわたるジャンルを複合的に取り入れ活動することで、考察対象に関する直接的かつ思索的な理解を促している。
これまで、国内外のギャラリーや美術館で作品を発表。主な展覧会は、パリ/ベルリン国際会議(パリ、2019年)、ニューヨーク近代美術館(2014年)、フォトフェスト・ビエンナーレ(ヒューストン、2022年)などがある。このほか、コモンウェルス・アンド・カウンシル(ロサンゼルス、2015年)、ザ・バンク(上海、2014)、デ・コルドバ・ビエンナーレ(ボストン、2014年)、BAK(basis voor actuele kunst)(ユトレヒト、2011年)、オーストラリアのMAAPスペース、バンコクのジム・トンプソン・アート・センターなどで展覧会を開催。
カリフォルニア大学アーバイン校で美術修士号を取得後、2010~2011年のホイットニー美術館インディペンデント・スタディ・プログラムに参加。現在はロサンゼルスを拠点に活動、南カリフォルニア大学美術学部准教授。
ミシェル・リム
美術史家、キュレーター。ニューヨークとシンガポールを拠点に活動。米国のプリンストン大学にて美術史の博士号を取得。2009〜2010年、ホイットニー美術館インディペンデント・スタディ・プログラムのキュラトリアル・プログラムに参加。研究者・キュレーターとしてアジア・ソサエティ・ミュージアム(ニューヨーク)、ホイットニー美術館(ニューヨーク)、プリンストン大学美術館(米国、ニュージャージー州)、シンガポール美術館などの企画に携わる。ニューヨークのクーパー・ユニオンでアジア美術史、ニューヨーク市立大学大学院にてコンテンポラリー・キュレーティングの教鞭を執る。2014年よりシンガポール南洋理工大学助教授。
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