まちと美術館のプログラム
「アート・キャンプ for under 22 Vol.8 作品と人と人をつなぐ」(全3日)
日本語のみ
8回目を迎える本プログラムでは、パンデミック以降の時代をいかに「よく生きるか」をテーマにした「地球がまわる音を聴く」展を舞台に、作品鑑賞をとおして他者を想像することに焦点をおいて活動を行います。
自分らしく生きることは、誰もが望むもの。そして誰もが、文化を享受する権利をもっています。プログラム1日目には、アートと“ウェルビーイング”の関係を参加者の皆さんと一緒にディスカッション形式で考えます。2日目は、隣にいる友人に作品鑑賞の魅力を伝えるとしたらどんな方法が最適かを想像し、実践してみます。最終日の3日目は応用編として、「オンラインでアート」参加者に、展覧会や作品を本アート・キャンプの参加者の皆さんの言葉で紹介します。自分の言葉で考え、隣にいる他者を想像する全3回のプログラムです。
- 対象
- 13歳~22歳
- 申込期間
- 2022年6⽉29⽇(水)〜7月18日(月・祝)24:00
- 実施日時
- ※全3日のプログラムです
1日目 2022年7月22日(金)14:00~17:00
2日目 2022年8月13日(土)10:00~16:00
3日目 2022年8月20日(土)14:00~17:00
ワークショップスケジュール
●1日目 トーク&ディスカッション「表現の生命を観察し、精神を呼吸しよう―アートとウェルビーイングの関係って?」
プログラムの1日目は、アートをとおしてさまざまな環境の子どもたちと学び合う機会を長年にわたり創出し続け、社会状況についての分析をおこないながら展覧会企画、アーティスト・イン・レジデンス活動、子どもたちとのワークショップなど幅広く活躍する堀内奈穂子氏を招き、アートとウェルビーイングの関係を読み解きます。作品鑑賞する際に感じる「安心する」「モヤモヤする」「作品と会話できる気がする」などのさまざまな感情を言葉にしながら、展示室のなかで起きている作品と私たちとの関係性について考え、参加者の皆さんが考える理想的美術館の在り方についても議論します。
日時:2022年7月22日(金)14:00~17:00
出演:堀内奈穂子(特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/ エイト]キュレーター、dearMe ディレクター)
ファシリテーター:白木栄世(森美術館アソシエイト・ラーニング・キュレーター)
企画:森ビル株式会社、森美術館
内容:
活動1 自己紹介
活動2 「地球がまわる音を聴く」展鑑賞
活動3 トーク:堀内奈穂子
活動4 ディスカッション「あなたが美術館をつくるとしたら、どうする? どんな空間にする?」
●2日目 THEATRE for ALLトーク+ワークショップ「多様な人とアート鑑賞を”つくる”ワークショップ」
字幕や音声ガイドをつけるだけが「バリアフリー」なのでしょうか。情報をただ文字や音で届けるのではなく、もっとクリエイティブに考えたら新しいバリアフリーが生まれるのではないでしょうか。このワークショップは、バリアフリー型オンライン劇場「THEATRE for ALL」の取り組みや、障がい当事者の方々との対話を通じて、アート鑑賞における創造性あふれる「バリアフリー」のあり方について考えます。例えば、「視覚表現を言葉の表現に置き換えることはできるかな」「音を振動で体感できるようにしたらどうだろう」など、皆さんの想像力を膨らまして、新しいバリアフリーをつくるワークショップです。
日時:2022年8月13日(土)10:00~16:00
出演:金森 香(「THEATRE for ALL」ディレクター)
ファシリテーター:白木栄世(森美術館アソシエイト・ラーニング・キュレーター)
企画:THEATER for ALL(株式会社precog)、森ビル株式会社、森美術館ラーニング
当日スケジュール:
■10:00~10:30
THEATRE for ALLトーク「クリエイティブなバリアフリーをつくる」
すべての作品に手話通訳や、バリアフリー日本語字幕、音声ガイドなどの情報保障が付いたオンライン劇場「THEATRE for ALL」の統括ディレクターである金森香氏が登壇し、「THEATRE for ALL」でのクリエイティブなバリアフリー制作の裏側についてお話しします。
■10:30~12:00
「みんなで一緒に作品鑑賞してみよう!」
耳の聞こえない人・聞こえる人・目の見えない人・見える人、皆で「THEATRE for ALL」で配信しているバリアフリーがついた映像作品の鑑賞をします。
■13:00~16:00
「アート鑑賞を“つくる”ワークショップ」
「地球がまわる音を聴く」展の作品を鑑賞し、どんなバリアフリーをつけると皆が楽しめるのか、バリアフリーのアイデアを出し合い、ディスカッションします。
●3日目「オンラインでアート」
コロナ禍で外出が制限されるなか、2021年よりオンライン・プログラムとして「オンラインでアート」を開催してきました。森美術館に来たことがない方、思うように外出ができない方を対象に、参加される方にあわせた対話形式で実施しています。アート・キャンプの最終日は、参加者の皆さんでこの「オンラインでアート」を企画し、お客様を募集、オンライン・プログラムを行います。「地球がまわる音を聴く」展を皆さんの言葉で伝えてみませんか。
日時:2022年8月20日(土)14:00~17:00
企画:森ビル株式会社、森美術館
内容:
活動1 「地球がまわる音を聴く」展での鑑賞体験の振り返り、作戦会議
活動2 「オンラインでアート」実施
活動3 「アート・キャンプ」についての振り返り
「アート・キャンプ for under 22 Vol. 7 ヒューマン・ビギン:アシタナニスル?」森美術館、2021年
撮影:田山達之
堀内奈穂子
特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]キュレーター、dearMeディレクター)
エジンバラ・カレッジ・オブ・アート現代美術論修士課程修了。2008年より、特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]にてレジデンス・プログラムや展覧会、シンポジウム、企業プログラム、教育プログラムの企画に携わるほか、国内外の展覧会のキュレーターや共同キュレーター、アーティスト・イン・レジデンスプログラムのゲスト・キュレーターを務める。 2016年より、複雑な環境下にある子どもたちとアーティストをつなぐ「dearMe」プロジェクトを開始。ワークショップや鑑賞プログラム、アートと福祉を考える講座やシンポジウムを企画する。https://www.a-i-t.net/
金森 香
株式会社precog 執行役員/「THEATRE for ALL」統括ディレクター
2001年ファッションブランド「シアタープロダクツ」を設立し、2017年まで取締役。2010年特定非営利活動法人DRIFTERS INTERNATIONALを設立し、芸術祭の企画運営・ファッションショー・出版企画などをプロデュースする。2020年にprecogに参画し、アクセシビリティや広報・PR、ブランディング事業等を担当。バリアフリーのオンライン劇場「THEATRE for ALL」統括ディレクター。
THEATRE for ALL
すべての作品にバリアフリーや多言語機能のあるオンライン劇場として、2021年2月にオープン。これまでに演劇・ダンス・映画・メディア芸術などの作品を中心に約80作をインターネット配信しながら、ワークショップや、上映会イベント、スクール事業を通じて、芸術を通じたインクルーシブな場の普及を目指す。
https://theatreforall.net/
「アート・キャンプ」について
森ビルと森美術館は、世界各地のアーティストとコラボレーションし、美術館や街のなかでさまざまなプログラムを実施してきました。2018年夏よりスタートした「アート・キャンプ」は、若い世代を対象とし、学校教育のような「教える」「教えられる」の関係とは異なる環境で、森美術館や六本木ヒルズの街全体をキャンバスに、アーティストやキュレーター、アートの専門家といっしょに「現代アート」について語りあうプログラムです。学校や家庭など身の回りで起こっていることと歴史上の出来事、現在世界で起こっている社会的、政治的、文化的な事象との関連性について対話を通して考えることで、現代アートの楽しさを体験します。
- 主催
- 森ビル株式会社、森美術館
- 助成
- ウエルカム財団
お申し込みについて
- 出演者は予告なく変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。
- お申し込み後は、当館より受付完了のメールをお送りいたします。メールが届かない場合は、お申し込みが登録されていない場合がありますので、お問い合わせください。
- 1名のお申し込みにつき、1個のメールアドレスが必要です。
- 当日は、記録および広報のための写真、動画撮影を行う場合があります。ご参加の際はあらかじめご了承ください。
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