森美術館国際シンポジウム
M+インターナショナル×森美術館
「美術館の『コレクション』を考える」2日目
※一般非公開・招待制
美術館の中心的な活動は芸術作品の収集・保存・展示・普及にありますが、そのコレクションの収集方針や規模は、地域における美術館の歴史、各館の専門性や財政基盤などによって多岐にわたります。日本ではコレクションを展示する常設展よりも、借用作品や新規制作される作品で構成する企画展が重視されてきた歴史もありますが、近年では常設展の活性化を試みる事例もみられるようになっています。また、世界的な動向としても、各地で美術館が新設されるなか、現代アートのグローバルな拡がり、非欧米圏の近現代美術史への注目といった流れを受けて、美術館のコレクションの在り方にも新しい考え方が求められています。私立美術館では個人コレクションが美術館開館の起点になっている場合も少なくありませんが、日本には、個人コレクションと同様に公立館のコレクションも長い歴史があり、近年新しくできたアジアの美術館のコレクション形成に重要な指標をもたらしています。
香港に2020年に開館予定のM+は、近現代美術に加えて建築やデザインなど広く視覚文化に関わるコレクション収集を進める大型美術館です。同館では2019年、他館とのパートナーシップによって美術館を巡る多様な議論の場を創出するプロジェクト「M+インターナショナル」を立ちあげます。この度、その一環として森美術館とのパートナーシップにより、美術館のコレクションを再考するシンポジウム(2日間の招待制の会議と公開フォーラム)を実施します。新しい時代の美術館の「コレクション」はどうあるべきか。アジア太平洋地域の美術館を中心にしたケーススタディをもとに、その可能性について議論します。
- 日時
- 2019年9月25日(水)、9月26日(木) ※一般非公開。招待制の会議として実施します。
- 会議参加者
- 関 直子(東京都現代美術館主任学芸員)、黒田雷児(福岡アジア美術館運営部長)、堀川理沙(ナショナル・ギャラリー・シンガポール コレクション担当副ディレクター)、クリッティヤ・カーウィーウォン(ジム・トンプソン・アートセンター アーティスティック・ディレクター)、三木あき子(ベネッセアートサイト直島インターナショナル・アーティスティック・ディレクター)、アロン・シートー(ヌサンタラ近現代美術館[MACAN]館長)、鈴木幸太(ポーラ美術館キュレーター)、菅谷富夫(大阪中之島美術館 建設準備室室長)、太田佳代子(Canadian Centre for Architecture, CCA c/o Tokyo キュレーター)、イ・ジホイ(国立現代美術館[ソウル館]キュレーター)、笠原美智子(アーティゾン美術館副館長)、植松由佳(国立国際美術館主任研究員)、松永真太郎(横浜美術館主任学芸員)、柳沢秀行(大原美術館学芸課長)、保坂健二朗(東京国立近代美術館主任研究員)、北澤智豊(武蔵野美術大学美術館・図書館グループ 美術チーム チームリーダー)、ドリュン・チョン(M+副館長兼チーフ・キュレーター)、横山いくこ(M+デザイン&建築リード・キュレーター)、片岡真実(森美術館副館長兼チーフ・キュレーター)
- 主催
- 森美術館、M+
一般の方も参加可能な公開フォーラム「アジアの近現代美術館におけるコレクションの新しい在り方を考える」を9月26日(木)に開催します。
詳細・お申し込みはこちら。
M+のウェブサイトはこちら:https://www.mplus.org.hk/en/