SYMPOSIA

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アージェント・トーク027:
緊急上映!鬼才クリストフ・シュリンゲンジーフに迫る 第2回

日本語のみ

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映画監督、アーティスト、オペラ演出家、テレビ番組の司会者、政党の設立者など、実に様々な顔を持っていたクリストフ・シュリンゲンジーフ。多くの伝説とも言えるプロジェクトを手掛けながら、日本ではあまり紹介される機会のないまま、2010年に49歳の若さでこの世を去りました。翌2011年のヴェネチア・ビエンナーレでは、ドイツ館での展示が金獅子賞を受賞しています。本プログラムでは、シュリンゲンジーフが現実の社会に介入したプロジェクトを追う4本のドキュメンタリー映像を通じ、過激な表現で、常にドイツ中の人々の話題となったその人物像に迫ります。
シュリンゲンジーフのプロジェクトには、ホームレスや失業者、精神疾患者、アート関係者、政治団体、市長など、実に様々な人々が登場し、予測も制御もできない混沌とした空間が登場します。そこで異なる立場の人々がその空間や状況を共有することで、社会全体が抱える問題や矛盾が浮かび上がってくるのです。シュリンゲンジーフの、極めて過激でありながら人々を惹きつけるユーモアにあふれたプロジェクトは、様々な問題に揺れる今の日本の政治、社会、そして個人の生活や人との関係性について考えるための、新たな視座を与えてくれるのではないでしょうか。

日時
2015年10月2日(金)18:00~21:40(受付開始 17:30)
タイムスケジュール ※映像はすべて日本語字幕付
18:00~19:30 「フリークスター3000」上映(2003年、75分、言語:ドイツ語)
19:30~20:00 ウルリケ・クラウトハイム氏による解説
20:00~21:40 「時のひび割れ」上映(2012年、106分、言語:ドイツ語/フランス語/英語)
協力
大阪大学文学研究科《声なき声、いたるところにかかわりの声、そして私の声》芸術祭Ⅲ、フェスティバル/トーキョー
出演
ウルリケ・クラウトハイム(舞台芸術コーディネーター)
プロフィール
ウルリケ・クラウトハイム(Ulrike Krautheim)
ドイツ生まれ。2000年、ライプツィッヒ音楽・演劇大学でドラマトゥルギー科の卒業後、ライプツィッヒのSchaubühne Lindenfels劇場で演劇部門のキュレーターを務める。2003年から1年半、テュービンゲン大学日本語集中プログラム参加、京都の同志社大学で日本語を学ぶ。その後、愛知万博ドイツ館・文化担当、音楽事務所「東京コンサーツ」で制作業務、「フェスティバル/トーキョー」海外制作を担当。2013年からフリーランスとして活動中。2014年、フェスティバル/トーキョーで映像特集「痛いところを突く―クリストフ・シュリンゲンジーフの社会的総合芸術」を企画。2015年3月~4月、多元芸術フェスティバル「フェスティバル・ボム」(ソウル)のレジデント・ドラマトゥルク。
作品紹介
フリークスターズ3000(Freakstars 3000
2003年、75分、ドイツ語、日本語字幕付
監督:クリストフ・シュリンゲンジーフ
当時、ドイツのテレビで爆発的な人気を誇った「キャスティング・ショー」のシュリンゲンジーフ版。障がい者施設の入居者がロックバンドのメンバーに選ばれるために、厳しい審査に挑んでゆく。ベルリンでのライブに出演するために全力をつくす登場人物たちの姿に胸を打たれると同時に、キャスティング・ショー・ブームが表す競争主義が、ユーモラスでありながら痛々しく暴露される。
時のひび割れ(Knistern der Zeit - Christoph Schlingensief und sein Operndorf in Burkina Faso
2012年、106分、ドイツ語/フランス語/英語、日本語字幕付
監督:シュビレ・ダーレンドルフ
2008年にがんと診断されたシュリンゲンジーフの最後のプロジェクトであるアフリカでのオペラ村の建設。このドキュメンタリーはブルキナファソでの劇場、病院、学校を含むオペラ村建設のプロセスのうち、2009年の場所探しから、学校のオープンまでを追う。闘病中にも関わらず、オペラ村建設のために様々な障害を乗り越えてゆくシュリンゲンジーフの姿が印象に残る。
申込期間
2015.10.2(金) ~ 10.2(金)
会場
森美術館オーディトリアム
定員
80名(当日先着順、直接会場へお越しください)
料金
無料(要展覧会チケット)
カテゴリー
シンポジウム
対象
一般
タグ
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