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冬から春へ、夏から秋へと季節が巡ることを、私たちは気温や風景だけでなく、例えば風の匂いや太陽の光などから感じます。現在の日本では、国土の数パーセントの都市部に人口の三分の二以上が住んでいると言われていますが、それでもなお私たちの身体は自然の存在を感じています。 |
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吉岡徳仁1967 年生まれ。倉俣史朗、三宅一生に師事後、吉岡徳仁デザイン事務所設立。紙の椅子「Honey-pop」や光そのものをデザインした照明「TFU」など、数々の作品がニューヨーク近代美術館を初めとする主要美術館に所蔵されている。デザイン・マイアミ/デザイナー・オブ・ザ・イヤー2007の受賞ほか、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」への出演や、『Newsweek』誌日本版では「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれている。吉岡は、人工素材を使いつつ、光、雪、嵐など自然現象を体感させるダイナミックな空間デザインで知られているが、自然の原理やその働きを発想に取り込み、そこに自然科学の産物としてのテクノロジーを融合させることに未来のデザインの可能性を見ている。 ウェブサイト:www.tokujin.com |
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篠田太郎1964 年生まれ。造園を学んだ篠田は、「庭」や「人間と自然の新しい関係」をテーマに、人間の身体から宇宙まで多様な関心を持ち、人間の五感を刺激する彫刻やインスタレーションに取り組んで来た。最近では特に現代の都市風景や利便性、テクノロジーの発展した日常環境と人間との関係を考えることで、生活、社会、文化を含めて抽象化された自然の概念についての洞察を深めている。本展では、新作の映像トリロジー《残響》を含む3点を出品。REDCAT(ロサンジェルス)、広島市現代美術館などでの個展、釜山ビエンナーレ(2006)、イスタンブール・ビエンナーレ(2007)など国際展への参加も多数。 ウェブサイト:www.taroshinoda.net |
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栗林 隆1968 年、長崎生まれ。1993 年武蔵野美術大学日本画科卒業後、2002 年にクンストアカデミーデュッセルドルフ(ドイツ)でマイスターシューラー取得。日本画の二次元空間で境界線によって二分される領域やレイヤーの多義性に向けられた関心を、渡欧以降は三次元の空間構成、インスタレーションへと発展させてきた。作品に頻出するアザラシやペンギンといった動物は、水中と陸の境界にある生命の象徴として使われ、観客もまた性格の異なる空間や領域を複層的な視点で体感する。ケルン市立美術館(2003)やシンガポール国立博物館(2007)での個展のほか、シンガポール・ビエンナーレ(2006)など国際展への参加多数、十和田市現代美術館に収蔵展示(2009)。 ウェブサイト:www.takakuri.net |
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