森美術館のプログラムは、日本とアジアの現代美術が中心ですが、ひとことで「アジア」といってもその領域は広大で、全体像を把握するのは容易ではありません。「MAMリサーチ」はアジア各地におけるアーティスト、キュレーター、芸術運動、インスティテューションなどに注目しながら、社会的にも政治、経済的にも複層的な背景から生まれてきたアジアの現代アートについて考察し、その歴史的文脈を明らかにしていこうとする試みです。各地のアーカイブ、研究機関、研究者との協働企画を前提とし、展示は作品に限定せず、映像、写真、文書、史料などを紹介します。
「MAMリサーチ003」は、1970年代にインドネシアに現代美術が誕生するきっかけとなったとされる芸術運動、インドネシア・ニュー・アート・ムーブメント(Gerakan Seni Rupa Baru/GSRBI)を紹介します。この芸術運動は、FXハルソノ、ジム・スパンカットなどの若いアーティストを中心としたグループが、表現主義、リアリズム、抽象画、シュルレアリズムといった西洋的な文脈に基づいた従来のインドネシア近代美術という枠組みから脱することを目指し、1975年に「インドネシア・ニュー・アート」と称した展覧会を開催したことから始まりました。その後も同タイトルの展覧会が1980年代後半まで数回にわたって開催され、1989年にはオーストラリアのパースで最後の展覧会が行われました。
本展では、消費主義、資本主義、ポップ・カルチャーをテーマとし、制作における協働についても考察した1987年の展覧会「インドネシア・ニュー・アート(プロジェクト1:ファンタジー・ワールド・スーパーマーケット)」を、約40年前に始まったムーブメントと現在をつなぐ結節点として中心に据え、様々な資料とインタビューをもとにインドネシア美術の過去と現在を検証します。
会期: | 2016年3月26日(土)-7月10日(日) |
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主催: | 森美術館 |
企画: | 熊倉晴子(森美術館アシスタント・キュレーター)、グレース・サンボー(インディペンデント・キュレーター) |
会場: | 森美術館 |
開館時間: | 10:00–22:00(火曜日のみ、17:00まで) *5/3(火・祝)は22:00まで |
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*入館は閉館時間の30分前まで *会期中無休 |
入館料: | 一般1,800円、学生(高校・大学生)1,200円、子供(4歳-中学生)600円、シニア(65歳以上)1,500円 *表示料金は消費税込 *「六本木クロッシング2016展」、「MAMコレクション」、「MAMスクリーン」と共通 *本展のチケットで展望台 東京シティビューにも入館可 *スカイデッキへは別途料金がかかります |
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お問い合わせ: Tel: 03-5777-8600(ハローダイヤル) |
本展共同企画者であるグレース・サンボーが、1970年代のインドネシア・ニュー・アート・ムーブメントから現在の動向まで、約40年間のインドネシアのアートシーンを紹介します。
出演:グレース・サンボー(インディペンデント・キュレーター)
聞き手:熊倉晴子(森美術館アシスタント・キュレーター)
日時:2016年3月27日(日)19:00-20:30(開場:18:30)
会場:森美術館オーディトリアム
定員:80名(要予約)
料金:無料(要展覧会チケット)
お申し込み:終了いたしました
「MAMリサーチ003:ファンタジー・ワールド・スーパーマーケット ―インドネシア現代美術のアプローチ、実践、思考 1970年代のニュー・アート・ムーブメントから現在まで」では、下記の条件の範囲内で作品の写真撮影が可能です。
<写真撮影に際して>
作品に触れないでください。 | ||
他の鑑賞者の鑑賞を妨げるような撮影はご遠慮ください。 | ||
フラッシュの使用はご遠慮ください。 | ||
三脚や自撮り棒の使用はご遠慮ください。 | ||
動画の撮影はご遠慮ください。 |
<撮影された写真の利用に関して>
表記例:
作家名/作品名:FXハルソノ 《プラスティックの花》
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