《朝の曲》2007年 アルミニウム、LED、ワイヤー、ビーズ 400 × φ200 cm 展示風景:「すべての新しい影の上に」カルティエ現代美術財団、パリ Courtesy: the artist and Fondation Cartier pour l’art contemporain, Paris Photo: Patrick Gries
10本の塔で構成された《朝の曲》には、ユートピアや近代化といった観念に関するさまざまな言葉の引用がエスペラント語で書かれたネオンが輝いています。1880年代、ポーランド人の言語学者ルドヴィコ・ザメンホフが草案したエスペラント語は、世界共通の言語や文化を超えた平和的共存を夢見たものです。またタワーの形はロシア・アヴァンギャルドの建築家ウラジーミル・シューホフのいくつかの塔を連想させます。いずれもユートピア構想を象徴するもので、夢を見る人々に向けられたイ・ブルの共感を伝えてくれます。