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MAMプロジェクト 018:山城知佳子 2012年11月17日(土)-2013年3月31日(日) 会場:森美術館ギャラリー1(六本木ヒルズ森タワー53階)

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展覧会について

山城知佳子(1976年沖縄生まれ)は映像や写真など多様なメディアを使い、自身の出身地、沖縄を主題とする作品を制作します。

初期の映像作品《I Like Okinawa Sweet(オキナワ TOURISTより)》(2004年)では、作家が米軍基地フェンスの前で沖縄名産のアイスクリームを頬張ることで、「舐められ続ける沖縄を描き、代表作の《アーサ女》(2008年)では、米軍基地移転計画がある辺野古の海中で、水と藻の流れに身を委ねる自身を通して、日本と米国に翻弄される沖縄を暗示します。
サイパン戦玉砕を体験した沖縄の高齢者の語りを自らの口を通して再現しようとする映像作品《あなたの声は私の喉を通った》(2009年)は、戦後70年近く経った今に歴史を語り継ぐ困難さを表象しているとも解釈できますが、これは現在、沖縄が抱える戦争体験の風化という問題とも重なります。

このように、作品の多くに登場する山城本人の身体は沖縄の状況を象徴的に表わしますが、作品は単純な善悪論に回収されるのではなく、詩的表現も手伝って、さまざまな解釈を可能にします。そこに、女性性や身体性、生と死の関係、記憶と語り等、普遍的なテーマを読み取ることもできるでしょう。また最近では、自作自演から第三者を被写体とするものへと移りつつあり、本展では、米軍基地敷地内にある闇市で肉屋を営む女性を主人公に、現実とフィクションが交差する最新映像作品を発表する予定です 。


主催: 森美術館
企画: 近藤健一(森美術館キュレーター)
会場: 森美術館 ギャラリー1 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階

開館時間: 10:00-22:00 (火曜日17:00まで)

※ただし1/1(火・祝)は22:00まで
※いずれも入館は閉館の30分前まで
※会期中無休

入館料:
(税込)
一般:1,500円
学生(高校生・大学生):1,000円
子供(4歳~中学生):500円
※森美術館「会田誠展:天才でごめんなさい」と共通、展望台 東京シティビュー(スカイデッキ除く)への入館料を含みます。
お問い合わせ: TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)

《肉屋の女》
2012年
3面ハイビジョン・ビデオ・インスタレーション
21分15秒
Courtesy: Yumiko Chiba Associates

《I Like Okinawa Sweet(オキナワTOURISTより)》
2004年
ビデオ 7分30秒
Courtesy: Yumiko Chiba Associates

《アーサ女》
2008年
フィルム(DVDに変換) 7分15秒
Courtesy: Yumiko Chiba Associates

《あなたの声は私の喉を通った》
2009年
フィルム (DVDに変換) 7分
Courtesy: Yumiko Chiba Associates