MAMプロジェクト007はロンドンを拠点に活躍するオランダ人作家のサスキア・オルドウォーバース(1971年生まれ)です。オルドウォーバースは非常に込み入ったミニチュア・セットを制作し、それを撮影することで透明感のある不思議な質感を持つ映像を作り出します。美しくも寂しい無人の映像世界は、心地よく魔術のように語り掛けるナレーションとともに観る人の心の中へ、記憶へと入り込んでいきます。人が全く登場しない無機質な風景の中、近未来の「入り組んだ物語」が 語られ、観る人は主人公の自我がまるで自分のものであるかのように感じることになります。物語の多くは悲劇的でとても奇妙なものですが、実際に報道されたニュースなどがイメージソースになっているため誰にでも起こり得ると思わせる現実味を持ち、観客は共謀者として物語に取り込まれていきます。
2003年にバロイーズ・アート賞を、2004年には英国のベックス・フューチャーズ賞を受賞。2005年は『Art Forum』誌の「ベスト・オブ2005:11人の批評家とキュレーターがアートの一年を通して決定」に選ばれるなど今後の活動が大いに期待されています。制作には平均して1-2年を要するため、これまでに発表された作品は9点のみ。森美術館ではその中から日本初公開となる代表的な2作品を上映します。
主催: | 森美術館 |
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協力: | オランダ王国大使館、モンドリアン財団 |
入館料: (税込) |
一般:1,500円 学生(高校生・大学生):1,000円 子供(4歳~中学生):500円 ※森美術館「英国美術の現在史展」と共通、展望台 東京シティビューへの入館料を含みます。 |
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開館時間: | 月・水~日10:00-22:00、火10:00-17:00(4/29、5/6は開館時間を22:00まで延長) ※入館は閉館の30分前まで |
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