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MAMリサーチ002:ロベルト・チャベットとは誰か?――フィリピン現代アートの発展とともに

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「MAMリサーチ」とは?

森美術館は、日本とアジアの現代美術をプログラムの主要な対象に位置付けていますが、ひとことで「アジア」といってもその領域は広大で、全体像を把握するのは容易ではありません。新たにスタートした「MAMリサーチ」はアジア各地におけるアーティスト、キュレーター、芸術運動、インスティテューションなどに注目しながら、社会的にも政治、経済的にも複層的な背景から生まれてきたアジアの現代アートについて考察し、その歴史的文脈を明らかにしていこうとする試みです。アジア各地のアーカイブ、研究機関、研究者などとの協働企画を前提とし、展示は作品に限定せず、映像、写真、文書、史料などを紹介します。森美術館を多様な議論のためのプラットホームとするプログラムです。


MAMリサーチ002:ロベルト・チャベットとは誰か?――フィリピン現代アートの発展とともに



ロベルト・チャベット(1937-2013年)は、アーティスト、キュレーター、初代フィリピン文化センター美術館長、アーティスト主導による展示スペース「Shop6」主宰者、大学教授など極めて多岐にわたる立場で1960年代以降のフィリピンにおける現代アートの発展に多大な貢献をしてきました。2013年の没後も、香港のアジア・アート・アーカイブが彼の業績をまとめたオンライン・アーカイブを整備し、2014年秋にはフィリピン文化センターでトリビュート展が開催されています。現代アートに関する彼の思想は、フィリピン国内で世代を超えた影響を残していますが、国際的な評価は未だ充分だとはいえません。本展では、チャベットの芸術的な実践の総体を、作品に限定せず多様な角度から浮き彫りにします。

ロベルト・チャベット
フィリピン大学美術学部にて
1983年
撮影:Soler Santos

概要

会期: 2015年7月25日(土)-10月12日(月・祝)
主催: 森美術館、キング・コング・アート・プロジェクト・アンリミテッド、フィリピン
企画: 片岡真実(森美術館チーフ・キュレーター)、キング・コング・アート・プロジェクト・アンリミテッド
会場: 森美術館

開館時間: 10:00–22:00(火曜日のみ、17:00まで)
*9/22(火・祝)は22:00まで
  *入館は閉館時間の30分前まで
*会期中無休

入館料: 一般1,800円、学生(高校・大学生)1,200円、子供(4歳-中学生)600円、シニア(65歳以上)1,500円
*表示料金は消費税込
*「ディン・Q・レ展」、「MAMコレクション」、「MAMスクリーン」と共通
*本展のチケットで展望台 東京シティビューにも入館可
*スカイデッキへは別途料金がかかります
お問い合わせ: Tel: 03-5777-8600(ハローダイヤル)

作品

※クリックすると作品が拡大します。

展時風景:「MAMリサーチ002:ロベルト・チャベットとは誰か?-フィリピン現代アートの発展とともに」森美術館、2015年
撮影:古川裕也

展時風景:「MAMリサーチ002:ロベルト・チャベットとは誰か?-フィリピン現代アートの発展とともに」森美術館、2015年
撮影:古川裕也

展時風景:「MAMリサーチ002:ロベルト・チャベットとは誰か?-フィリピン現代アートの発展とともに」森美術館、2015年
撮影:古川裕也

ロベルト・チャベット
《アップル・ペインティング・レッスン》
1982年
キャンバスにミクストメディア
34.3×25.4cm(各/45点組)
展示風景:「MAMリサーチ002:ロベルト・チャベットとは誰か?-フィリピン現代アートの発展とともに」森美術館、2015年
撮影:古川裕也
Courtesy: King Kong Art Projects Unlimited

イベント情報

トーク「ロベルト・チャベットとは誰か?」 ※日英同時通訳付

キング・コング・アート・プロジェクト・アンリミテッドは、ロベルト・チャベットの世代の異なる教え子たちの集まりです。大変厳しい一面もあったようですが、フィリピン大学のチャベット教室は多くの優れたコンセプチュアル・アーティストを輩出しました。
本トークでは、香港アジア・アート・アーカイブでのチャベット・アーカイブ創設にも携わったリンゴ・ブノアン氏に、ありし日のチャベット像についてたっぷり語ってもらいます。

出演:リンゴ・ブノアン(キング・コング・アート・プロジェクト・アンリミテッド共同主宰)

日時:2015年7月28日(火)19:00-20:30(開場18:30)
会場:森美術館 オーディトリアム
定員:80名(要予約)

料金: 無料
※プログラム開始前18:30-19:00の間およびプログラム終了後20:30-22:00の間、本プログラムにお申し込みいただいた方のみ「MAMリサーチ002」をご鑑賞いただけます。
なお、森美術館の他の展示はご覧いただけません。

お申し込み:終了いたしました

生前のロベルト・チャベット(左)とリンゴ・ブノアン(右)、2009年
撮影:MM Yu

写真撮影に関する注意事項

森美術館「MAMリサーチ001:グレイト・クレセント 1960年代のアートとアジテーション――日本、韓国、台湾」では、写真および動画の撮影はできません。